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のんびりのびっこ

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2011年10月03日
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大変ご無沙汰しております。
昨日、電気カーペットとパネルヒーターを引っ張り出してきました。

あの頃は倒れそうになるくらい暑かったのに、今ではすっかり空気が冷たい。
いつの間にか季節が移ろってしまったんだなぁと。


8月初旬、父が他界しました。
入院して2ヶ月、あっという間に逝ってしまいました。
予後のあまり良くない部分にできた癌で、入院した時には他にも転移が見られました。
腫瘍があるとわかったのは4月のことで、すぐに入院するよう言われていましたが、どうしても片付けたい仕事があるとそちらを優先して、先延ばしにしてしまいました。

震災のこともあり、今休むわけにはいかないと思ったのでしょう。
被災地にも何度も足を運びました。避難所を回って物資を届けたりもしました。
遠く沖縄にも仕事に出かけました。
自分の体のことなんかそっちのけで働き続けました。

昨年末からお腹の調子が悪くてノロウイルス?!なんて言っていた。
血尿もあったらしいが、母が過剰に心配するからと言わずにいたそうだ。
5月の連休のあたりは、腰が痛いと横になっていた。
入院前に腰痛を治そうとして整体に通い、長時間強い施術を受けた。
骨にも転移していたので脆くなっていたのだろう、腰骨が砕けて歩けなくなった。
入院して数週間は、痛みとの闘いでした。

痛がる父を見るのは本当に辛かった。一番辛いのは当然本人ですが、毎日看病に訪れていた母も相当辛かったと思います。
毎日病院に通い、昼食と夕飯を食べさせたり洗面の介助をしたり、一日も休むことなく二ヶ月間父の看病に専念しました。

私は週末しか会いに行けませんでしたが、会話をするでもなくただ一緒に時を過ごす。以前と変わらない父との過ごし方をしました。

最後に会ったのは日曜日、ゆうちゃんの野球の試合の後に訪れた時でした。
甲子園高校野球の真っ只中。その日敗北した県勢と似たような点数で負けたよ、などと他愛もない話をしました。その日は意識もはっきりしている方で、穏やかな笑顔も見られました。

その翌日熱が出て、母は病室に泊まるか迷いましたが、午前2時頃一度帰宅しました。
その数時間後の早朝、病院から危篤との連絡が入ったそうです。
母からの電話で「父の心臓が止まりそうだ。今から高速で病院へ向う」と。
当直だったゆうちゃんに声にならない声で電話をかけ、誰か人が来たらすぐ帰れるようにすると。病院までは高速で飛ばしても一時間以上はかかる。
結局、間に合いませんでした。
父は母にも誰にも何も言わず逝ってしまいました。
今思えば、もっと父と話をすればよかったなと後悔しています。いろんな話を聞いておけばよかったなと。

少しずつ受け入れられてきたつもりですが、今でもまだ信じられない気持ちと「なんでこんなに早く?」という気持ちが入り混じっています。

私のことを心配して電話やメールをくれた友達、わざわざ葬儀に駆けつけてくれた友達、大切なみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。


二度の葬儀と四十九日を終え、現在は少しずつ日常に戻りつつあります。
沢山の方に会葬していただき、温かい声をかけていただき本当にありがたかったです。沢山の素晴らしい方々に支えられて、父は幸せ者だなと思いました。

数年前にご逝去された方が「最期に誰に会いたいか?」と尋ねられたところ、父の名前をおっしゃったそうです。「県の宝だ」と言ってくださった方もいました。
父はいつも優しく穏やかで、誰にでも分け隔てなく接する人だったと多くの方からおっしゃっていただきました。

家庭人としてはあまり良き父・良き夫ではありませんでしたが(笑)、母と結婚する時に「自分は県民のために働くつもりだから、家庭のことは全て任せる」と言ったそうです。
まさにその宣言通りの人生だったと思います。
弔辞や皆さんからの話で初めて知った父の姿も多々ありましたが、県のために一生懸命尽くしてきた父のことは私達家族もちゃんとわかっていました。
「家にいればどこにでもいるお父さんですよ~」なんてちゃかして話していたけれど、偉大な父だとわかっていたよ。
私も含め、子ども達みんながお父さんのことを尊敬しています。

父の生き方から、人のために働くこと・一本筋を通すことを学びました。
私もそんな風にこれから生きていきたい。

孫の顔を見せられなかったことは本当に心残りです。
孫に会うと、目尻が垂れ下がってとても嬉しそうにしていましたから。
心残りなことだらけなんですけどね。。


私達も兄弟力を合わせてお母さんを支えていくつもりだけれど、お父さんもずっとずっと見守っていてね。
あなたの娘に生まれてきたこと、本当に幸せだと思っています。
お父さん、ありがとう。






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最終更新日  2011年10月03日 17時13分08秒
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