テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:本・映画・音楽
「陽気なギャング~」を見てから、伊坂作品なかなか面白いな~と思っていたので、早速見に行ってきました。最後まで目が離せず、とても面白かったです。
そもそも逃げるのが堺雅人って時点で、観客の漠然とした不安を煽っているというか(これがハリソン・フォードなら逃げ切れるだろう、と予想がつくのですが)。 しかも、かなりお人好しな、ごく普通の宅配ドライバー。話の中で2回も睡眠薬入れられて2回とも寝る主人公ってあんまりいないような・・・。でも、結果的には彼のお人好しぶりが彼の無実を信じる人々を生み出して、彼は助かったわけなので、もともと最大の武器を持っていた、ということでしょうか。 いろんな人に助けられる青柳が唯一会うことがないのが元・恋人で、でも花火の思い出やら何やらでしっかりと今も絆はつながっているところが何とも切ない。過去のいろんな要素が要所要所で生きていて、うまいストーリーになっているなあと思いました。ただ、彼らが破局した原因はよくわかりませんでしたが。シーマン責任重大。 あと、一緒にラジコン飛ばしていた女とか、次に首相になった議員とか一番疑わしい人が追われないので警察が荷担しているのは簡単に想像がつくんだけれども、事件の真相というものはあくまで観客に明らかにはされない。そこもむしろリアルで良かったです。主人公が真犯人や黒幕に復讐したりしないところも。 ここのところ、これの宣伝で堺さんテレビに出まくっていますが、なんかいいですね。 素の彼はあの満面の笑みと天然トークでかなりほのぼのとした雰囲気をまとうのに、劇中では(役によっては)あの笑みがめちゃくちゃブラックになったりするんですよねえ(壬生義士伝とか)。 個人的にはヤクザの役とかやってほしいかも。かなり怖そう。 あと、濱田岳も良かったですね。下手したら主役を喰う勢いでした。 俳優の雰囲気と彼の演技と役がもんのすごく合っている!と驚いていたら、原作のキルオそのものが彼をイメージして書かれたものとか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.02.01 21:05:42
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