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カテゴリ:ふと思ったこと
イラク戦争が始まった時、テキサスの大学に通っていた。週末にぶらぶらとキャンパスを歩いている時に、学内新聞を発行する新聞部にインタビューをされたのを覚えている。
「この戦争はあと何年続くと思いますか?」
俺の答えは「4年ぐらいは続くんじゃないの?」だった。
「4年ぐらいで終わってくれよ」という願いも込めていたのだと思う。
今日ひょんなことで、過去3年間に渡ってアメリカ軍で働いてきた人と話をした。彼の任務は、これからイラクに行く兵士のカウンセリングと、イラクから負傷して帰ってきた兵士のカウンセリングだ。
元々、ビデオ制作の依頼で話しをしていたのだが、話しが一段落して戦争の話しになった途端、優しいトーンの彼の声が一瞬で変わったことが印象深かった。
「戦争は最低だ。俺は戦争を否定する。」そう言いきる彼の言葉には、すさまじい重みがあった。
そしてゆっくりと彼は語った。アメリカ政府がどうやって死亡した兵士の数をごまかしているか。核戦争では無いという表向きとは反して、アメリカ軍が使う爆弾に含まれる放射能のせいでイラク人や帰還したアメリカ兵達が奇形児を多く産んでいる事実。遠隔操作で爆発する爆弾に毎日おびえるアメリカ兵達の現実。
オバマに政権が変わり、表向きでは来年にアメリカ軍が全員イラクを撤退するということだが、現実では全くその通りになっていないということ。
腕や足が吹き飛ばされて戻ってくるアメリカ兵達と3年間接してきた彼の話しは、ビデオ制作の話しより100倍興味深かった。
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最終更新日
2009.08.19 12:56:44
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