愚妻の送迎任務を遂行中に、ふと信号待ちにて計器板に目線を落とすと、オドメーターが7の”ぞろ目”に、あと2kmだった。『なんと言う偶然か!』過去、何度か、この類の状況に遭遇はしたが、走行中だったり、仕事や諸事に忙殺されたり、何よりも記録の手段を持ち合わせていなかったりで、自分の記憶の中の事でしかなかたのだ。しかし今回は、すぐ近くに、いつもで路肩に停車できる閑散とした裏道があり、記録手段も一抹の不安は否めないが、デジカメ付き携帯電話を所持している。『よし!狙ってみよう。』信号を左折し、愚妻の”お迎え”に駅まで行く途中の道筋を、ちょびっと逸れて裏道へとハンドルを切った。
ほどなくして、一番右端の数字が5から6に変わった。『うぉぉ?!もうすぐぢゃんよぉ~!』左右、前方、そしてルームミラーから後方と、人と車が来ない事を確認しつつ、すっかり暗くなった裏道をトロトロ走る。人家が少ないためか、頼りなげに点在する街灯を数本通りすぎて、ついにその時が…。奇遇な事に、いつも舟を出している”弥生橋対岸”の、まさしく”弥生橋”手前での出来事だった。すかさず、橋の袂にある小さな空地に車を止め、携帯電話をデジカメModeにして記録した。
今年の秋で2回目の車検である。仕事で使い、週末、舟漕ぎはもちろん、買い物やら、送迎やらと、本当に下駄履きのような使い方をしている。ナンチャッテ7人乗りの1BOX、実燃費は街乗りでリッター12km前後、高速で遠出をすれば14kmまで伸びる。造りは貧弱で、安かろう悪かろうの典型、加えてメーカーの対応も大嫌いなのだが、今の自分には必要にして充分。何だか、不思議な車だ。