ほぼ週刊☆東雲色Surf舟便

　今に始まった事では無い。そんな事は、解っちゃぁ～いるんだ！だがしかし、『おい！そりゃ無ぇ～だろぉ？！』って事が、あまりに縦続く昨今である。今月最初の週末出撃から早３週間、正直、腹に据えかねる事ばかりの日々だった。さすがにマジで海神様に祈った！『ユルユル波に巻かれたい！波の斜面を駆け下りたい！』果たして、願いは聞き届けられた。海神様は、居るのだ！絶対…。

　奥歯を噛締めながら、関係各所と連絡調整をし、何処ぞ誰かの趣味的な調査報告書をシコシコと作成していた金曜日の午後、無線電話のメール着信音が鳴った。確認すると波乗り舟の先輩から『今週末の予定は？』というもの。俄然、テンションが上がる。出撃希望有の意思表示と、土日での出撃日選択に係るアドバイスを求める返信をした。すると、微妙ながらも土曜日が宜しかろうという判断。もはや迷いは無い！サービス残業をアッサリ取り止め、来週の段取りをつけ、定時ちょぃ過ぎに脱兎の如く職場を離脱した。

　帰宅後、「今日は随分早い（帰宅）ですね。」と言う愚妻に事の次第を告げ、今夜からの出撃許可申請を行なう。日頃の海上家妻保険がモノを云う瞬間だが、このところのポイント倍増作戦が効いたのか、アッサリOKが出た。しかしチンピラ親父は手放しで喜びはしない。次の先を常に意識するのだ。夜半からの出撃許可が出ても、チビ風雲児の風呂入れ任務等は、しっかりと、こなすのである。すると、出掛けには愚妻を始め、ガキ連中までもが「いってらっしゃぃ！」を連呼するのだ。まさしく、一家の親分が出撃するのだ。（笑）

　深夜の下道をひた走る。途中、妖怪通せんぼ爺（意味も無く、ユッタリと走向する輩だ。）が出現。睡魔に襲われそうになったので、300円の有料道路を使用、いつもの浜へ滑り込む。いつもの如く、闇夜に浮かび上がる白波と、その波音を肴に”オヤジのほろ酔いSet”を車中にて頂く。これまでの悶々とした感覚が、稀釈されていくのが実感できる。寝心地は良くないのだが、ガッツリ！とリラックスしつつ眠りに落ちるチンピラ親父だった。

　明けて本日。前回とは打って変って、乗り易そうな波だ。前回はDAMPER修行と言える位に、一気に波が崩れていたのだが、今日は全然違った。『よっしゃー！』当然、気合が入る。すると、我等が斬り込み隊長＆波乗りキング氏も到着。一同、とっとと身支度を整え出撃！となった。
　漕ぎ出てみると、波予報の”腰～腹”よりも、ややSizeが大きいように感じた。また、沖出しには、かなり梃子摺った。DAMPERでもなく、Sizeも巨大ではないのだが、そこそこのSizeが弱冠の強弱を伴い連続でやってくるのだ。『おっ♪この辺までくれば…。』なんて気を許すと、強めの波に押し戻され、Out側へ出るまでに、結構疲れた。もしかしたら、一番疲れるパターンの波だったのかもしれない。しかし沖出しは、そんな状況でも、事、波に乗りに関しては実に乗り易く、8回目の出撃となる今回は、納得のいくライディングも4本を数える事ができた。もちろん全てワンモーションなのだが、今までで一番、波に対してビビらずに乗れたと感じている。そのうちの1本などは、胸・肩Sizeの波を斜めっていた際前方の波が崩れだし、『侭よ！』突き進んだら、一気に放り出されてスープの波の中を跳ねながら斜めにRide。それでも波側に体を預け、沈せずに凌ぐ事ができたのだ。そして、最後は”御約束”の沈脱である。『そこまで乗るな！』って自分に言い聞かせてはいるのだが、イイ波の時は、どうする事もできない…。（苦笑）

　ターンの仕方等、御同行の諸兄に教授頂くのだが、なかなか波の中で試す事ができない。きっと、何度も波に乗ってるうちに、今よりも、もっと余裕が生まれ、試せるようになるのだろう。ともかく、回数を重ねることが重要なんだろうと実感した。これまでやってきた前漕ぎ等、次の練習目標を明確にする事で進歩するイメージだったのだが、どうも波乗りは、理屈もさることながら、体で感じる事が、かなり重要な事のようである。思えば、究極の遊びな訳だから、実に納得できる話ではある。今日もまた、御同行頂いた諸兄様と、海神様に、大感謝の出撃だった。

皆様、ありがとう、ございました。