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NOUNOURS NOYEの日常

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2007.11.03
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カテゴリ:単なる日記
数年前、パリで再会した幼なじみからメールがきた。






彼女がパリで仕事をしていた頃にフランス語を習っていた人から

お願い事をされたという。






その女性の姪が中学生なのだが、

”働く現場を体験!”研修というの宿題が出されたので、

おいらの仕事場で引き受けてくれないか?というのだ。






この中学生のまだ社会にモマレていない純白な彼女は

うちのマークがお気に入りで

働きたい!と意気揚々としているとも聞いた。





フランスでは自分の興味のある分野や学業に関係ある仕事場で

ただ働き…いや、研修を行うのが当たり前なのだが、

こんなに若いのでは自分の興味ある分野でも

どこで何を?とまではわからないだろうし、

受け入れる会社にしてもはっきり言って使えないのでは困ると思うのだ。

そんな事は関係なしに学校はこんな要求をし、

生徒や親に無駄なストレスを与えているだけだと思う。





後日、幼なじみとメールをやり取りしていくうちに、

期間と学校側の(勝手な)趣旨がわかってきたのだが、

期間がクリスマス休み直前の1週間で

これがかなりネックであった。





いやぁ、普通の会社は暇かも知れないけど、

ウチは1年でも一番の稼ぎ時なんで、

この時期にウブな中学生にいられても…。





オフィスならコピーだの、ポストだのと

中学生でも出来る事があるんだけど

いくら体験学習とはいえ、ある程度客相手ができないと

うちの場合、無理だなと思ったのだ。





ただでさえ、使えないアルバイトにイライラする私ですから、

(みんなアルバイトの子は私を怖がっているんですねぇ。)

この純白な彼女を木っ端微塵にしてしまうのではないかと心配もした。

(いくら相手が中学生でも容赦はしないので。)





そう思っているある日、純白な彼女から電話を頂いた。





取りあえず、知りたかった動機を聞くと、

“好きだから。”

と、答えた。

(まぁ、よしとしよう。)





”でも、どんな分野で研修をしたいの?”

と、聞くと、

“全部。”

と、答えられた。

(中学生、中学生…。)





”まぁ、モードに関心があるのはわかるけど、

販売なのかな?それとも、作る方なのかな?”

と、聞くと、

“作る方が楽しそうだ。”

と言うので、

”じゃぁ、アトリエで研修した方がいいのでは?”

と、本社の連絡先を教えた。





と、電話を切った2分後、彼女のお母様から電話を頂いた。





娘から“駄目だった”と聞いたが、

いまいち娘の話じゃ、よくわからん、と思われたのだろう、

”こうこうこうだとおっしゃるんですね?”と質問攻めできた。





“取りあえず、期間が非常に微妙で

我々もとても忙しい時期なので

研修生を受け入れる事ができないんです。”

と、遠回しに断ったのだが、

”いや、別に体験学習だし、いろんな事を見て学ぶのが目的ですから。”

と、言う。





いや、あの~、それはわかるんですけどね、

暇な時期ならまだしも、

この超忙しい時期に役に立たない…いや、純粋な中学生を相手にできないんですね。

ぼーっと立たれてても困るんですね。

それでなくてもウチの客層はかなり大変な方ばかりなので

ある程度口が達者でないと、駄目なんですね。

一日中走り回るくらい忙しいので、相手できないんですね。

それに出来ない子を、私、このキツい口調でグサーッと刺しちゃうんですよ、しかも。





中学生にはちょっとハードなんです。





お母様には切り込み角度を変えて、

”でも、お洋服自体に興味があるって聞いたので、

さっき本社の方の連絡先を教えたんですが、

私も本社内の方までは精通していないんで、お手伝いできないんですけど。”

と、カーブを放ったのだが、

”だからね、色々学ぶという意味で、

研修期間は1週間だから、

月曜日はお店で、火曜日はアトリエで、水曜日は営業の方で…”





お母様はきっとお話を続けていたのだろうけど、

あまりに突飛な発想で、

私、トリップしてしまい、

金曜日まで聞く事が出来ませんでした。





拉致があかん、と思い、

”いや、お気持ちはわかるんですが、

店と本社の経営も違うので、両方でというのは難しいと思いますし、

この~、あの~、会社内のあちこちでっていうのは

微妙だと思いますけど…。”

と、適当にあしらえばいいものを、はっきりグッサリ答えてしまった。





わけ分からんチンに立ち向かいたくなる性格はいけません。





まぁ、でもお母様も分かって下さったようで、

(でも、金曜日の午後というちょっと忙しい時間帯に長電話は困る

という事までは分からなかったようですがね。)

お話は終えたのですが、

娘の希望を叶えたいという母の強さも感じ、

また同時に手段を選ばない大胆さも母には必要なのだとも実感。





たまにフランス人に勝てる自分は

どんな人種とも戦えると思うときがあるが、

この自分に母としての強さが増していくのかと思うと、

ちと怖い。







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最終更新日  2007.11.03 11:00:34
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