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第二次エジプト滞在紀

第二次エジプト滞在紀

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2005年01月22日
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さて午前中に短いとはいえ二つも公演をこなして宿舎に戻るとさすがのみんなも疲れたようだ。お昼ごはんを食べると、ほとんどはお昼寝をした。私もただくっついていってるだけだが、早起きが何よりも苦手なので7時半までぐっすり眠ってしまった。

夜はアスワン市の文化センターでの公演。カイロでの通常公演と同じ演目になるので、ただタンヌーラの為だけに購入したデジタルビデオカメラを握り締めて向かった。公演は8時半からとのこと。と、イブラヒーム突然これは内緒にしてもらいたいんだけど、今から15分きっかりちょっとお茶飲んでくるけど一緒に来る??と聞いてきた。
時計は8時10分をさしている。タンヌーラをほったらかしてカフェ行ってたなんてことマハムードさんに知られたらまずいなー、イブラヒーム。ちょっと迷ったのだがほんとに15分で戻るならまだ間に合う。
しかもさすがに責任者なんだから開演には間に合わすだろうと考えた。さらに、この寒さですっかり喉がやられちょうど何か飲みたいと思っていたところだったのだ。
ところが、やはりというかなんというか、結局30分も遅れる羽目になった。カフェに向かう車の中でもカフェで座っているときも、散々時間が時間がと言っていたのに、シーシャを2つも吸い、観光ドライバーのくだらない話に付き合った挙句がこの結果。
舞台に着くと、SUFIの演目のうち1/3が終わってしまっていた。私は特にこの初めを楽しみにしていたのだ。
「何これ、どういうこと!?」と怒鳴ると、イブラヒームは「まだ終わってないじゃん。」
わたしの怒りは凄まじかった。タンヌーラへの尽きることのない愛が私をどこまでも怒らせた。
それでも残しておきたい一心で、途中から泣く泣くビデオを作動させたのである。

イブラヒームが私を怒らせたのはこれが二回目である。しかもタンヌーラの遠征の時に限って。
因みに喧嘩してからもう3,4日経つが、未だに仲直りの気配はない。

さて、気を取り直してとはいかなかったが、次の日は昼間仕事がないのでスークに出かけた。いつものバスに乗り込んでぞろぞろと。
アスワンはスパイスと塩漬けの魚(フィシーフfisiikh)で有名らしく、みんなこぞって大量買いしていた。エジプトは日本以上に親戚縁者との関係が密接で、義理を果たすべく何所帯分も買わなければならないのだ。
私も自分用にタカの爪の半分サイズ、これを挽いた唐辛子、黒胡椒(粒のまま)、ハイビスカスのお茶、乾燥ナツメヤシなどを買った。全部でなかなかの重さになったがそれでも日本円にして600円くらいの買い物!もう日本戻れないなー。

タンヌーラの夜のショーは軍人の詰め所のようなところでやるということで、さすがにこれは外国人が行くわけにはいかない。
かわりに、「マハッラ」というチームの公演にくっついていくことになった。これまでほとんど関わったことがなかったので緊張したが、みんな歓迎してくれてほっとした。ここは女の子が結構いるチームで、カイロではあんまりみかけない美人さん揃いだった。

演目も多彩で、マハッラの仕事風景の踊りや花嫁の取り合いの踊り、そして9歳の男の子のタンヌーラまであった。このタンヌーラは左右に二人の男もタンヌーラのダンスをしており、「al-Tannoura」の踊りとはまた違った魅力があった。
ショーの前にヤスミーンと名前を忘れたがもう一人歌い手の女の子がかまってくれた。ふたりはまだ19歳、17歳で表に出て踊ればいいのにっていうほど綺麗な女の子だった。
ヤスミーンは彼女の写真を貼ったキーホルダーを記念にくれた。
犠牲祭の後彼女達と、9歳の男の子に会いにマハッラに行くことになった。

仕事が終わって夕食をとった後、またスークにでかけた。もう買ったはずの人も真剣にスパイス屋の前で品定めをしていた。私はもう特に買うものはないので、ぶらぶらとみんなにくっついて回り最後のアスワンの夜を過ごした。

アスワンの文化省のアダムさんがバスに乗り込む前に来てくれた。
「ヌール、さみしくなるね。また来年会おうね。」
黒人のジャズミュージシャンのような感じの人で、笑顔が本当に素敵なおじさんだ。
アスワンに着いた時アダムさんの顔を見て本当に嬉しかった。
来年、私はきっと試験勉強の最中だなーと思うと、ものすごく切ない。
「また来年、イン シャーア ッラー」

1月19日、早朝7時半の列車でカイロに帰ることになった。この日が犠牲祭の第一日目。
熱心な人はこの日断食をするという。
タンヌーラのみんなは常識豊かだし真面目だし信仰心も篤いので、早朝から起きているにもかかわらず断食をしていた。
夜行では見られなかった景色が今日はたくさん見える。エジプトの南の地方はどこまでもどこまでも畑がつづく。まだ空気が冷えている時間から、ロバに乗って畑に向かう人の姿が見える。この一生懸命に生きている人たちが本当に幸せになってほしいと強く願う。

ところでこの列車ではほとんど寝ることができなかった。寝そうになるとテープレコーダーを大音量で鳴らされたり、後ろの方のベニスウェーフチームが音楽を始めたり…。
カイロに到着するまでの14時間、遂に一睡もできなかった。
また、ありがたいことではあるが、みんなやたらと私にかまってくる。疲れがピークに達しているのにわけのわからない冗談をアラビア語でしかも早口に言われても理解できない。
本当にうんざりしてちょっと顔を曇らせると、みんながどうしたどうした、なんで怒ってるの??だれが怒らせたの??とさらに事態は悪化する。「放っておく」という発想がないらしい。
エジプト好きだしエジプト人大好きだけど、結婚はまずないな、と改めて思った。

さて夜9時、カイロに無事到着。見慣れた景色が電車から見えるとやはりほっとする。
アスワンに次いけるのはいつになるだろうか。

因みに、今回私が旅で支払ったのは、行きの電車代、水、お土産代。
宿泊費や帰りの電車賃は恐らく文化省モチ。。
仕事もしてないし税金なんか払うわけもないのに、エジプト国民の皆様、ごめんなさい。





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最終更新日  2005年01月23日 00時24分37秒
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