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アスワン以来口を利いていなかったイブラヒームと水曜日にようやく仲直りした。マハムードさんが相当怒ったらしく、私はもう気にしていなかったのだが久々に会うとかなり顔をこわばらせていた。
去年喧嘩した時は向こうが折れたので、今回は私が折れることにした。 「まだ怒ってるの?」 「いやおれはもう怒ってないけど…」 「私も怒ってないよ。じゃ終わりね。」 こんな具合であっさり終了。本当は謝らせたい気持ちもあったが、確かにいつも面倒かけてるよなーと思いなおした。 なんでもイスラームでは喧嘩したら仲直りを「しなければならない」らしいので、誰かが仲たがいすると周囲は全力で解決に当たる。 一度怒るとなかなかおさまらないこともあるし、何日か置かないと冷静に考えられないことだってある。また問題の所在をはっきりさせないと、解決も何もできない。それは日本人の私に限らず人間はみんなそうだと思うのだが、無理やりにでも解決しようとするのはある面ではいいことだと思う。 ただ、時が経たないとどうしても許すことのできない問題もあるので、このやり方に慣れていない私はかえって不満を募らせることもある。それはもちろん言いたいことを全て伝えきれないという言語の問題も関係しているのであるが。 ところでイブラヒームは仲直りのついでにギザのおいしいコシャリ屋に連れて行ってくれることになっていたが、水曜日はファーリスの奥さんのアマルちゃんが来ていたので一緒に帰ることにしてイブラヒームを置いて帰ってきてしまった。 そして土曜日、話さなきゃいけないことがあるから、コシャリついでにどこかで会おうと言われた。なんのことかすぐにわかったので、今日(日曜)会うことにした。 前にみっ○ーが来た時に行ったコシャリ屋で中盛を食べたあとカフェに入った。 紅茶を頼み一息ついてからイブラヒームが口を開いた。 「タンヌーラのメンバーで何か困ったことはある?」 実はここに書くのはかなり迷ったのだが、今あるメンバーが軽くストーカーと化してしまっている。既婚者で、前回から奥さんとも子どもたちとも仲良くしていて信頼していただけにかなりショックであった。 詳細は書かないがこの2週間ほどかなり頭を悩ませていた。 本当にうんざりしているので、タンヌーラに行っても彼を避け話しかけられても無視していた。 ところが昨日、もう我慢の限界を超す出来事があった。もうこれはマハムードさんに伝えるしかない。そう思っていたところだった。マハムードさんの前にイブラヒームでワンクッション置いてもいいと思った。 「○○のことでしょ?」というと、やはりそうだという。 まったく関係のないイブラヒームにまで話をしていたのだ。 私は好きでもなんでもないし、むしろこのことで本当に嫌いになったのに、メンバー全員に「ヌールを愛している」などと触れ回られたらたまったものではない。 私はタンヌーラが好きだし、メンバー全員が好きだ。ここで誰かを私が選ぶようなことをしたら私とタンヌーラとの関係に亀裂がはしるのは私が一番理解している事である。またそんなことが目的でタンヌーラに通っているわけではない。それに学生風情の私を信頼してくれているマハムードさんを心底がっかりさせてしまうのは目に見えている。 つたないアラビア語で詳細を話し、イブラヒームはなんとか全貌がわかったようだ。なんでもっと早くに言わなかったんだ!と怒られたが、とにかく電話をしないでほしいということと、会場で会っても話をしたくないということをイブラヒームが伝えてくれる事になった。これで収まるかどうかわからないが、とりあえずはほっとした。 今回は私から折れて本当に良かったと思う。イブラヒームは一番問題を起こすが、一番問題解決にあたってもくれる。 今日もコシャリをおごってくれたので、ありがとうというと 「何に対してのありがとう??兄弟なんだからありがとうは無し!」とのこと。 冗談で人におれの婚約者とかいうが、実際は全く下心がない。それは私が一番理解している。私も兄弟のように思っている。 またきっと喧嘩するはずだが、この友情が壊れることはないと確信する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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