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カテゴリ:仕事(愚痴も許してね)
今回は、ニンニクです。
ドラキュラ退治に良い職場……その前にドラキュラを探してこないといけないですが(笑) ニンニクが、皮をむかれ刻まれた状態で大きなバケツのような容器に入っているのを、小さなビンに詰めていく仕事です。 一つ一つ、スプーンでね。 重さが決まっていて、ビンを含めて161g以上。 だからスプーンで何回も刻みニンニクをビンに入れ、ぎゅうぎゅうに詰め込んだ後、量りでチェック。足りなければまた入れて、ビンの側面に付いたニンニクは撥ねて、また量って、161g以上あればOK。 地道です(^^; 扱うのが食品なのと、臭いが付くため、着替えが必要です。 ところが派遣会社さん、上下白っぽい服装で、という注釈はあったものの、着替えとして必要だとは言わないんですよね。 そういう手落ちは、まぁ、よくあるっちゃあよくあるんだけど(軽作業系の派遣会社は3社目(^^;)。 幸い現場の方で着替えを用意していてくださったため、事なきを得ましたけどね。 でないと、帰りの電車でぷんぷん臭ったかも(笑) 作業場に入る前に、長靴着用。この長靴は出入りの度に消毒液に浸けます(履いたまま入ります)。 石鹸で手洗いをし、着衣の埃を取るためコロコロをかけます。 洗面台の横には手を消毒するためのアルコールがありましたが、それを付けろとの指示は無し。無いけどやるんだろうなぁ(^^; これの前に行った現場の化粧品の検品・箱詰めの方が手洗いにうるさかったのが笑えます。 手の洗い方の指導がありましたからね。指の股や爪や手首までこすって、最後はアルコール消毒。 最も元々の社員(パート?)さんを見ていると、そこまでやっていないような気もしたけれど(--; でもどのみち手袋をはめるんですからね。そんなに神経質になる必要があるんだか。 今回のニンニク現場でも、マスクと手袋着用。これは当然でしょう。 それにしても……いろいろ化粧品現場との違いを考えてしまいました。 化粧品の現場は、完全にシステムの出来上がった工場です。 化粧品やシャンプーを注入する機械があり、ベルトコンベアがあり、人は機械では出来ない、あるいは機械にするとかえってコストがかかるものを補うためにいる、マシンではない機械です。 人は工場の一部であり、人もまた機械と同じなんですよね。 それに比べてニンニク現場ときたら……。 パートのおばちゃんたちが、「教えるの面倒臭い」とか平気で言い合っているし(^^; どこの場所にするかうろうろしているし、あれはどこ?あれが足りないよ、とか最初の段取り悪いし(笑) 作業中もぺちゃくちゃおしゃべりの止まらない人がいるし。 家内制手工業ってやつですね(^^) なんとなく、ほっとしました。 それで、何で化粧品現場に不満があるのかわかりました。 人間味がない。 人は工場の一部で、言われたことだけを淡々とこなせばいいだけ。 それ以上のことはやらない。やってはいけない。 同じ作業をする人が他にいれば、ベルトコンベアで流れてきた物をその人数分残して行う。 他の人の分まで仕事を取ってはいけない。 これは言われたわけではないですが、見ていて感じたことです。 自分の手が空いていても、同じ作業をする隣の人に物が流れて行くのをただ眺めているんですよ。 効率を求め、そのために必要な人数が何人かは予め計算され、最初に割り振られ、リーダーの判断により時に変更される。 それはまるで部品を入れ換えるようなもの。 効率の良さは大事です。私もそれは尊重します。 工場としてはよく出来ています。ただし機械に不調があるととたんにラインが滞り仕事にならないという大きな欠点はありますが。 けれど……ちょっと……大きく脱線しますけどね。 効率良くこんなにも大量の商品を作って……中には一つ一つ丁寧に説明書が入れられ、過剰にプラスチックが使用されて形良く箱詰めされ、それを買う人がいて、その時に箱も説明書も商品を箱の中で固定するために使われたプラスチックなども全てゴミになる(箱と説明書は商品がなくなるまでとっておかれるかもしれないけれど)。 大量の商品が……大量のゴミ。 小さな容器に詰められた化粧品。神経質に詰められて…… 消費国日本。 大量の不要な容器。 それを作る部品として働く大勢の人。 それを運ぶ大勢の人、車。 それを売るために奔走する営業の人。 それらが潤滑に動くようにする事務や庶務。 その上に、システムを作り上げた人がいて、経営者がいる。 一握りの人の下に、部品がたくさんいる。 子供の時に感じた社会に対する嫌悪感。 そんなものを思い出した。 ↑ ↑ (ゴミの話と部品の話が混在(^^;) ……で、ニンニク。 ニンニクを詰める作業は、腕は忙しいんだけど、頭の中が暇で暇で…… お陰で上記のようなことを考えてしまってね。 っふぅ。 なんだか落ち着かねぇなぁ(--) 人が生きるためには働かなきゃいけなくて、そのためのシステムを作ってくれた人には感謝もすべきかと思うけれど、じゃあ生きるって何? 何? 哲学書でも読みましょうか。 すぐ寝ちゃうと思うけど(笑) 自分で田畑を耕して自給自足な生活をすればいいのかしらね(^^; ビジネス書が本屋さんにはあるんですけどね。 本田総一郎のこととか、どこぞの成功した経営書の話の本とかもあります。 ビジネスに成功するには、って内容の本がけっこうたくさんあるもんですよ。 でも、成功者って、一握りの人間だけ。 あとは部品。 ニンニク詰めにしたってそうです。 ひたすらビンにニンニクやしょうがを詰めて、蓋をして、ビンを拭いて、ラベルをはめて、ダンボールに箱詰めするんです。 毎日毎日ね。 でも、それでいいんですよね。 仕事のために生きているのではなくて、生きるための糧を得るために仕事をしているのだから。 家に帰ると子供がいて旦那がいて(旦那は子供の次なわけ(笑))そこに生活がある。 男性なら、家に帰れば妻がいて子供がいて(こっちは妻が先(笑))生活がある。 あるいは親がいて。 あるいは自分一人だけかもしれないけれど。 と、ニンニク現場を見ていたらそんなことを思っていました。 でも、 なんか、 いまいち。 未だ大人になれない39歳。 40歳になっても不不惑でしょう(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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