ノ「のらえも～ん！！タスケテ～！」

の「なんだいノビ犬くん」

ノ「人民は言う事聞かないし、政治家はバカにするし、我々警察は虐められてばかりだよ～！ 何かスペシャルな道具を出してよ！」

の「ノビ犬くんは未だにわかってないなぁ。警察の最強の武器はなんだと思う？」

ノ「拳銃？」

の「違うよ～、全く持ってバカだな君は。それは、『誰でもいつでもどこでも捕まえる事のできる罪』だよ」

ノ「ど～いう～こと～？」

の「たとえば、警察の判断で、好きな時に好きなだけ、狙った人を捕まえられたら、世の中から犯罪は無くなると思わないかい？」
　「片っ端から怪しい人を捕まえていけば良いんだからさ」

ノ「そんな事できるの～？」

の「もちろんできるさ！ 『誰でもいつでもどこででも捕まえられる罪』を使って、僕の生まれた23世紀では、人々はビックブラザーによって完璧に管理され、犯罪率0％を達成しているんだよ！」

ノ「僕にもできるかな～」

の「簡単だよ！ 」
　「特別にノビ犬くんに、『誰でもいつでもどこででも捕まえられる罪』を出してあげよう！！」

　「てけててってて～」

の「はい！『著作権法を親告罪から非親告罪にする』法案！！」

ノ「よくわからないんだけど～、海賊版や同人作家を取り締まれるってこと？」

の「君は本当にバカだな～、いいかいノビ犬くん、たとえば、ジャイアンを捕まえたいとする」
　「きもちよさそ～に鼻歌を歌いながら歩いてきたぞ！」
　「はい逮捕」

ノ「え～なんで～！」

の「著作権者の申告が無くても、警察の判断で逮捕できるから」

ノ「ちょっとアグレッシブすぎない？」

の「イヤイヤ、こんなのはまだ序の口だよ！」
　「たとえば、しずかちゃんを逮捕したいとする」
　「ピアノの練習をしている所を狙って…はい逮捕」

ノ「ええ！ クラシックは作曲者の著作権が切れているから演奏したって良いんじゃないの！？」

の「いや、楽譜には大抵、編集者がいるから、その人の権利を無断で侵害しているから逮捕」
　「たとえ、その編集者がピアノ演奏の為の楽譜として編集していて、演奏する事を良いと思っていても逮捕、親告罪じゃないからね」

ノ「そ、そんな簡単に…」

の「たとえば、デキスギくんを捕まえたいとする」
　「デキスギくんを見ていると…ああ、2ちゃんねるに書き込んでる。誰かが書いた、～は何ですぐしんでしまうん？ って書き込みに、ぼうやだからさ、ってレスしたぞ！」
　「はい逮捕」

ノ「そ、そんなの、みんな書き込んでいるじゃないか！ 大体そのひとつ前の書き込みだってパクリじゃないか！」

の「いや、それは、みんなが違法駐車しているから俺も違法駐車して良い、って感じの民度の低い意見だなぁ、ノビ犬くん」
　「そんなんでは、グレイトマムの代行者として立派な警察にはなれないぞ！！」
　「あと、楽天Blogをチクチク回って、○○時間で○○円儲けました！ って書いてあるのを、適当にしょっ引いて暇つぶしとかできるしマジおすすめ」


　「そして、このエントリ書いてるヤツも著作権法違反で即逮捕」




なんて事を、たけくまメモを見ながらつらつらと書いてみた。
いくらなんでも、こんな「誰でもいつでもどこででも」が実際に効力を発揮する事はないと思うけれども、一応、書いておこう。

あと、一応書いておくと、たけくまメモに示されている資料内では、具体案として、「商業的規模の活動」の場合に非親告罪としよう、みたいな事が書いてある。
さすがに無差別じゃないよね、と思ってちょっと安心。