カテゴリ:心に残る一言
毎晩、夜寝る前の10時に、今日最後のおしっこの始末。
90歳の私の母の介護。 母は、口癖のように「ありがとう」を繰り返す。 「いい~んだと、そんなに何回も言わなくとも」と私は言う。 その「ありがとう」と発する言葉が最近だんだん少なくなってきた。 意識が朦朧(もうろう)としているときもある。 認知症がすすんでいるのかな? もう「ありがとう」はいらない。 これまで育ててくれたことを考えれば、こちらから「ありがとう」を言わなければならない。 オヤジが病気で倒れた時、夜中の遅くまで内職をしてくれていた。 そんなに余裕のない我が家の家計。 学校にもっていく金を工面するための内職だった。 そんな苦労のお陰で今の自分がいる。 そのことを考えると涙が込み上げてくる。 何一つ愚痴をいわずわれわれ子供3人を育ててきた母。 いまは介護5で、他人の世話にならなければ何ひとつ出来ない状態の母。 口を「ア~ン」とあけさせ、スプーンで口までもっていって食べさせる食事。 さっきは「ウンチ」の始末までさせられた。 臭いけど、生きている証拠だから「我慢!我慢!」。 私の生まれてきたときと同じ世話をこんどは恩返しで私がやっている。 こんな親への恩返が出来る子供は、そうザラにいないだろうな~と思いつつ。 65歳の子供が90歳の親の面倒を今日も看ている。 いつまで続くのかな~。 「私を産んでくれたから今の自分がいる」 「オフクロ!ありがとう!」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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