カテゴリ:心に残る一言
昨日の続きのような内容になりますが、過去の苦悩の一部分を告白します。
ご存知の通り家庭の貧しさがゆえに進学を諦めざるを得なかったのですが、その後の人生に、いやというほど学歴社会の厳しさを味わいました。 あるとき何人かが私と一緒に役職の辞令を受けました。 そうすると、当然その役職に対する研修があります。 そのときはいろいろ討論を交し、同期のような気持ちで終えたものでした。 でもそれから数年後、一緒に研修を受けた学歴が上の学卒の人達は、さらに一段上の役職に昇格。 毎年次から次へと学歴のある連中は会社の定める基準にのっとり昇進昇格で私を追い越していく。 ここで学歴の低い者は、いくら努力しても限界があることを知るハメに陥る。 とにかくこの現実を知った時、仕事に対する情熱を失ったのは否めない事実でした。 かなりの期間、悶々とした日々を送ったものです。 でも、ある時、こんなことを悟った。 いいじゃないか。他人(ひと)は他人(ひと)。 俺は俺で、納得のいく道を進めばいいだけ。 俺の人生を他人(ひと)が助けてくれる訳がない。 他人に左右されない自分でいよう。 そう思ったら、あれだけモヤモヤしていた心のわだかまりがス~ッと消え、心軽やかになったことを今でも覚えています。 確か45歳ころだったように思います。 それから「俺は学歴のある人間に負けないぞ」と心に決め、何事にも積極的にぶつかっていった。 たとえ、他人(ひと)が自分を追い越していっても、悔しさを覚えることはなくなった。 自分は学歴のある連中に負けない仕事をしているというプライドを貫き、「悔しさなんて屁のカッパだ」と割り切った。 こうなるまでの間、私の心の支えになってくれたのは誰でもない妻だった。 恥ずかしい話しであるが、あるときプライドを傷つけられるような言葉を浴び、家に帰ってから余りの悔しさに、妻の前で嗚咽して泣いたことが1回だけある。 そのとき妻の慰めの言葉に、ハッと我に還った。 イケナイ!仕事のことで家族に心配かけるなんて一番いけないことだ。 それ以降は、決して仕事での泣き言は、家で口にしないように心掛けた。 これまでの間には、仕事に無理して身体を壊し、早々と逝ってしまった連中も何人かいる。 いま、この歳になって振り返ると、家族や周りに支え守られ、自分のやれる範囲でやってこれたことに満足している。 負け犬の遠吠えと聞こえるかもしれないが、私にとってこれまで大したプレッシャーも負けないで、むしろ伸び伸びと生きて来れた人生に感謝している。 これからも、もう少し仕事人生が残ってはいるが、これは楽しみの範囲でやっていきたいと思っている。 あとは、妻と一緒に好きなことをどんどんやっていけたらいいなと思っている。 自分の人生は自分が拓くものだ。 自分で良しと思う道を進む限り、後悔はないと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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