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テーマ:お勧めの本(7403)
カテゴリ:本や映画のお話
久しぶりに『お勧めの本』の話。
コーディ・マクファディンの『傷痕』です。 傷痕。 夫と娘を惨殺され、自分自身も傷だらけになったFBI捜査官のスモーキー。 体中に刻まれた傷痕だけでなく、心にも深く深く刻まれてしまった傷。 それまで自分の分身だった拳銃さえ握れなくなり、 仕事を離れ精神科のセラピーを受けながら過ごす日々。 スモーキーの 痛み、悲しみが伝わってくるようで読んでいても辛かった。 そんな状態の中、親友が殺され 犯人からスモーキー宛のメッセージ残されていたということから 新たな事件に立ち向かっていくことになります。 犯人は切り裂きジャックの末裔、ジャック・ジュニアを名乗る人物。 犯行は残忍極まりなく恐ろしい。 その犯人を追うスモーキーとそのチーム。 チームの一人一人、そしてその他の登場人物が 皆個性的で正義感に満ち、思いやりあふれるいい人ばかり。 なのに犯人は、切り裂きジャックと同じように娼婦を襲うばかりではなく チームの人間をも傷つけていく。 それも それぞれが一番大切にしているものを傷つけることによって。 こんな卑劣で残酷な事ができるなんて、もはや犯人は人間ではないのではないか。と 腹が立って仕方がありませんでした。 (特にレオの犬にしたことは許せない!!登場人物達が思ったのと同じように 何が何でも犯人を捕まえて痛い目に遭わせてやりたいと思いました。) 下巻からは非常にスピーディーな展開。 ジャック・ジュニアの正体がわかり、スモーキーとの直接対決に・・・。 最後は一気に読んでしまいました。 この本には 恐ろしく残酷な殺人事件の描写もかなり含まれていたはずなのに スモーキーや他の登場人物の愛情や友情、思いやり、やさしさ そういったものもしっかり詰まっていたので、後味も悪くなく、 清清しい気持ちにさえなれました。 文章力が乏しく、なかなか上手く伝わりませんが とにかく最近読んだ本の中ではお勧めの1冊です。 おまけ:本書の原題『SHADOW MAN』のブックビデオはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月13日 14時50分42秒
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