地球哲学とはほど遠い日常

とてもすてきな文章をストマトさんが、書いてくださったので、承諾を得て転載させてもらいました。

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　梅雨入りしたと言うのに、ずっと晴れが続き水源地では水不足。

かたや、新潟では豪雨。毎年、異常気象なのでもはや異常気象と

は言えないかもしれない。

部屋からふっと外を見たら雨が降っていた。

過去形なのはもう止んでしまったから・・・本当にお湿り程度だな

　外を見ると八幡様の森が見える。全部広葉樹の森。

昔、祖母に聞いたことがあるが戦争でここらへん一帯が焼け野原に

なっても八幡様の森だけは生き残ったそうだ。

何百年前からあの森はあるのだろうと考える。


江戸時代？いや、千年くらい前からあるんじゃないかな？

大昔からの手付かずの自然が残っているのは嬉しくもあり神秘的でもある。

近くの山々はどうかというと、戦後の木材不足で杉などの針葉樹が植林され広葉樹が殆どない

山ばかり。その山には僕の地域の水源となるダムがあるが、今の時点では渇水で赤土の地肌が

むき出し。

川はどうだろう。洪水対策で川岸はコンクリートでガチガチに固めてあって

ヨシやアシが殆ど生えていない。大雨が降ったら、一直線に海へ流れてしまう感じだ。

　昔、近所に井戸があったそうだ。近くには水田用の用水路があり井戸は枯れることが無かった。

子供の頃その用水路で泳いだり魚を捕ったりして遊んだこともある。しかし、その用水路も

今はコンクリートで固めてあり、必要な時しか水が流れないような仕組みになっている。

そして井戸は枯れたそうだ。

　人間が手をつけてしまった山や川は元の自然の姿に戻すのは大変だろう。

そういう動きもあるが、こちらの地方はまだまだ遅れているようで、逆に海を埋め立て工場誘致を

している。海の砂浜もここ数年で面積が三分の一くらいになったと思う。

　保水力を失った山や川が災害をもたらす。分かっていても無関心なんだろう。

都市の発展が先なのだろうか？砂利道は消えうせアスファルトで被われた道。

雨水は地面には染込まず下水道へ。

真夏にはアスファルトが熱をどんどん溜め込んで夜になっても気温が下がらない。

　県では環境万博という名のお祭りをやっているし、

埠頭近くの大規模自動車工場はエコロジーと言い風力発電のプロペラを回す。

だけど根本には何も触れていないような気がする。

　八幡様の森からは野鳥が飛んでくる。夏にはカブトムシやクワガタも捕れる。

そして何より空気が美味しく涼しい。

太古の森の空間を味わったことがあれば、何をすべきか理解できるはずだ。



　いかがでしょうか。

　三面護岸の川は、なるべく減らせたらと思います。住宅が密集していて治水の面で、しかたのない所もあるとは思いますが。

　都心の公園に先月行って、樹木におおわれた小広場のベンチに座っていたら、身も心も開放されてくつろぎ、何ともいえないしあわせな心地になりました。森は、わたしにとって安らぎをもたらしてくれます。

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