*half*moon*

りんは

いま　かあさんの　おひざで

くるくるる　くるくるる　と

　のどをならしながら　ねむっています

かえってきてから　かたときも　はなれません

それなら　どうして　でていくの

りんにきいても　こたえません

それは　きっと　りんにもわからないのでしょうね

三ヶ月まで　おそとで暮らしていた経験が　わすれられないのでしょうか

自由への憧れでしょうか

どこまでいったのかな

どこにいたのかな

ちかくにいたのかな

なにもわからなくて　かなしくなります

まいばん　夜中の二時　三時に

りんのすきなかんかんと　チラシをもって　あちこちあるきました

り～ん　といって　たちどまり　耳をすまし

また　すこしあるいて

り～ん　といって　たちどまって　耳をすまし

ぽろぽろ　ぽろぽろ　泣きました

ふたたび　この手に抱けたことが　奇跡のようにおもえます

かえってから

んぎゃう　んぎゃん　にゃうにゃう　と

夢中でごはんをたべた　りん

たくさんの方々に　心配していただいたこと

たくさんの方々に　お祈りしていただいたこと

そして

あたたかいお心を　いただいたこと

けっして　わすれません

みなさま

ほんとうに　ありがとう