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カテゴリ:徒然日記
今年もクリスチャンにとって頭の痛い時期が近づいてきました。 クリスマスです。 一般的にはクリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝うもので、クリスチャンの祝祭行事と思われていますが、クリスマスはクリスチャンとはまったく関係がありません。 聖書には、イエス・キリストの誕生日の祝いに関して何も書かれていません。 それどころか、イエス・キリストの死を祝うようにと書いてあります。 (マタイによる書 26章17~30節、マルコによる書 14章17~26節、ルカによる書 22章7~39節) クリスチャンにとってはイエス・キリストの誕生より、イエス・キリストが死と復活を通して備えた贖いのほうがより重要だからです。(マタイによる書 20章28節) こういったことは、クリスチャンと自称する人でもちゃんと聖書を読んでいない場合があるので知らない人が多いのです。 さて、クリスマスについての考察ですが、もしかして、イエス・キリストの死の祝いがいつのまにか転じて誕生を祝うものになったか?というとどうやらそういうわけでもなさそうです。 聖書の記述によるとイエス・キリストが死んだのはユダヤ暦のニサン14日で、現代の暦では3月下旬から4月上旬です。つまりイエス・キリストが死んだのは春なのでクリスマスがおこなわれる12月とは時期が合いません。 では、イエス・キリストの誕生日はいつかというと、聖書にはイエス・キリストの誕生の正確な日付は書かれていません。しかし、イエス・キリストが生まれた時に「羊飼いたちが戸外に住んで」羊の群れの世話をしていた、との記述があります。(ルカによる書 2章8~11節) イエス・キリストが生まれたベツレヘム地方は、冬は冷たい雨や雪が降るので、羊飼いが「戸外に住む」ことはなかったはずです。 また、聖書に基づく年代計算と一般の歴史を照らし合わせてみると、イエス・キリストが生まれた時期はユダヤ暦エタニムの月ではないかとの説があり、これは現代の暦では9月~10月に相当します。 ちょっと調べただけでもイエス・キリストの誕生日が12月25日ではないことはすぐに分かります。 それじゃー、クリスマスって何を祝っているの? クリスマスの起源は、古代の農耕神サトゥルヌスのための祝祭であるローマのサトゥルナリア祭にあると言われています。 ブリタニカ百科事典には、「12月25日は、ローマ帝国における民衆の祝日、キリスト教化されたディエース・ソーリス・インウィクティ・ナティ(『征服されざる太陽の誕生の日』)であった。ローマの民衆はその日に冬至を太陽再起の象徴として、つまり冬を過ぎ去らせて春と夏の再来を告げるものとして祝っていたのである。」とあります。 4世紀ごろのローマではキリスト教はまだ異教でした。キリスト教をローマの民衆に広めるために当時のローマ教会は、太陽神の祝祭として民間伝承に深く根ざしていた12月25日を、太陽神の代わりに真の義の太陽なるイエス・キリストを据え、その日をイエス・キリストの生誕を祝う日としたのです。 こうしてキリスト教は広まっていくことになるのですが、同時に聖書に無い異教の祭りを取り込んでいくことになったのです。 それから1700年が過ぎた現代では、キリスト教に異教の祭りが取り込まれた経緯は忘れられ、イエス・キリストの誕生日として祝われるようになったのです。 さらに今日では、贈り物を交換したり、贅沢な食事をするなど商業的な行事になっています。 聖書では、過度な贅沢、過度の飲酒や浮かれ騒ぎなどははクリスチャンにとってふさわしくないとされています。(コリント人への第一の手紙 6章9~10節、ペテロの第一の手紙 4章3~4節) こうしたことから、真のクリスチャンはクリスマスをイエス・キリストの誕生日として祝うことはしませんし、プレゼントの交換をしたり人を集めてパーティーを開いたりもしないのです。 [by NAGたま] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.13 20:56:00
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