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2011.09.25
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カテゴリ:ALS闘病?記
 
今日は、千葉ヘルス財団主催の「平成23年度在宅ケア研修会」でちょっとだけ話をしてきました。


IMG_3305_260p.jpg



研修会のテーマは「大規模災害時における難病患者さん等への支援」で、わたしは「個人で備える災害対策について」というお題で、家庭でバッテリーや発電機を使う場合の注意点について話をさせていただきました。

以下に講演内容の全文を掲載します。オペレートナビの音声読み上げ用に作った文章なので読みづらいかもしれません。



2011年9月25日(日) 平成23年度在宅ケア研修会 「個人で備える災害対策について」

皆さん、こんにちは、、千葉県S市から来ました、NAGたまです。
わたしは、きんいしゅくせいそくさくこうかしょうになって、7年になります。
鼻マスク式の人工呼吸器を使っているので、意思伝達装置の合成音声でお話しさせてもらいます、聞き取りづらいかもしれませんが、ご了承ください。
災害にはいろいろありますが、今日は長時間の大規模停電について、話をさせていただきます。
在宅の難病患者は、人工呼吸器、意思伝達装置、吸引機、電動ベッドなどを使って生活しています、どれも、電気が無ければ動きません、電気の無い生活など考えられませんでした。
そして、3月11日の震災がおきました。
わたしは、22時間にも及ぶ停電にみまわれ、かかりつけの病院と、市内の2次救急をやっている病院にも、救急受け入れを拒否されるという事態を経験しました。
何十時間も停電するなど想定外のことでした、あの震災を経験して、それまでの考えが変わりました、電気が無くなる、ということが実際におこる、ということです。
ではどうしたらいいのでしょう、個人でできることが何かあるでしょうか。
我が家では、大規模停電時に、人工呼吸器の電源を確保するために、呼吸器メーカーから予備のバッテリーを購入し、さらに、カセットガス発電機を購入しました。
しかし、バッテリーも発電機も、ただ買って置いておけばいいというわけではありません、日頃からちゃんと手入れをしておかなければ、非常時に本来の性能を発揮できません。
ここからは、少し現実的なことを話していこうと思います。
バッテリーを使えば、限られた時間ですが電気を使えます。ですが、蓄えられている電気を使いきってしまえば、そこで終りです。
当然ですが、前もって充電しておかなければ、いざというときに役に立ちません、充電するためにはコンセントにつないでおかなければなりませんし、電気料金がかかります。
バッテリーには、使用しなくても、蓄えた電気が徐々に失われる自然放電が大きい種類があり、長期保存後に使用するには、失われた電気を回復させるために再充電を行わなければなりません。
そして、バッテリーの最大の欠点は、経年劣化する、ということです、みなさんも、携帯電話のバッテリーが2年くらいでだめになってしまう、ということを経験したことがあるでしょう。
劣化したバッテリーは十分な蓄電能力を保てないので、数年ごとに交換が必要となります。
蓄電能力の大きいバッテリーほど値段が高くなるので、定期的に買い替え続けるのは、費用が大きな負担となってきます。
一見手軽に思えるバッテリーですが、いざというとき十分な性能を発揮するためには、バッテリーを扱う知識と、運用していくための費用が必要です。
停電が、20時間、30時間、もし100時間続いたらどうでしょう、それほど長い停電に対応するには、どれほどのバッテリーが必要でしょうか、きっと、莫大な費用が必要となるでしょう。
長時間の停電に対して、バッテリーで対応するのは、残念ながら困難ということです。
では、長時間の停電に対応するには、どうすればいいのでしょうか、簡単に思いつくのは、発電機を使うことでしょう。
市販されている小型のガソリン発電機であれば、10時間程度の連続運転ができます、燃料を足せばさらに長時間の発電が可能でしょう。
しかし、発電機を使う場合、いくつか注意しなければならない点があります。
人工呼吸器などの精密機器を動かす場合は、必ず正弦波インバーターを搭載している発電機を使わないと、誤動作や停止してしまうことがあります。
正弦波インバーターとは、家庭の電源と変わらない安定した電気を出力する機能で、コンピューター関連機器などの電圧変動に敏感な機器にも安心して使用できます。
ですから、発電機であればなんでもいい、というわけではありません。
家庭で使える発電機は、たくさん市販されていますが、正弦波インバーターを搭載している発電機は、購入をためらうほど高価なものです。
発電機に使う燃料、特にガソリンは、保管と取扱いに注意が必要です。
ガソリンを自宅で保管する場合、もし、40リットル以上となると、危険物取扱の資格と、消防への危険物少量保管許可が必要となります。
マンションなどの集合住宅では、ガソリンなどの危険物の室内での保管を管理規約で禁じている場合があります。
また、ガソリンは劣化が早いので、1か月程度で腐食することもあり、長期保管ができません、古いガソリンを使うと、発電機の運転が突然停止したりすることがあります。
発電機を長期保管するときにもっとも問題となるのは、発電機の内部に残ったガソリンです。
発電機の内部にガソリンを残したままにしておくと、キャブレター内部に残ったガソリンが変質して詰まってしまい、発電機の始動が困難になってしまいます。
ですので、非常電源用などで、通常はほとんど発電機を使用しない場合でも、最低1ヶ月に1回はエンジンを始動し、発電状況を確認しなければなりません。
燃料にカセットボンベを使う発電機は、腐食の心配が殆ど無いガス燃料を使うため、長期保存後の再始動も基本的に可能です。
但し、エンジンオイルは長期間かえないで使用すると劣化してしまうので、定期的にエンジンオイルを交換しなければなりません。
発電機の運用には、知識と技術が必要です、普段から整備、調整しておかなければ、災害が発生したときに動かそうとしても、うまく動かないかもしれません。
非常用発電機は、きちんと定期的に保守点検が行われていてこそ、非常時に役立つものだと認識しておきましょう。
こんな話を聞くと、うちでは発電機なんてとても使えないじゃないか、と、思われるかもしれませんが、これが現実です、個人で運用するのはたいへんかもしれませんね。
バッテリーや発電機を備えていたとしても、個人でできることには限界があります、せいぜい1、2日もたせるのが精いっぱいかもしれません。
もし、病院も行政も被災して機能しなくなり、電気も水道も止まり、通信もできない状況が何日も続くとしたら、何ができるでしょうか。
わたしは、大規模災害時に最も頼りになるのは、 ひとの力ではないかと思っています。
3月11日の震災のとき、わたしの人工呼吸器のバッテリーがきれたら、妻は、自分の力でアンビューバックを何時間でも押し続けるつもりでいました。
発電機やバッテリーを用意していても、洪水や津波で水をかぶってしまえば使えなくなってしまいますし、消防や病院も被災すれば頼りにならなくなります。
しかし、ひとの力は、人手があれば使い続けることができます。
ですから、電力に頼らずに、人の力で動かすことのできる機器を用意しておくと、非常時には助けになるはずです。
人工呼吸器のかわりはアンビューバック、吸引機は足踏み式吸引機、意思伝達装置は文字盤、電動ベッドはリクライニング車いす、という具合ですね。
それから、それらの機器を使いこなせて、なおかつ、使い方を他の人に教える事ができる人が必要です。これは、家族が普段から確認しておけば大丈夫でしょう。
機器を使いこなせる人が一人いれば、人手を集める事ができたときに、他の人に教えて、手伝ってもらうことができます。
人手を確保するために、非常時に手伝いに来てくれる人が、近所に何人かいることも大切です。普段から近所の人に事情を理解してもらっておくといいです。
わたしの場合は、マンション管理組合、近所の友人たちなどに、わたしがALS患者で人工呼吸器を必要としていることをご理解いただいています。
実際、あの日、地震の直後からそれらのひとたちが、心配して様子を見に来てくれて、その後も、多くの友人たちがいろいろと支援してくれました。
在宅の難病患者にとって、普段からの助け合う、ひとの力が、非常時には最大の助けになることでしょう。




今日は、新しいリクライニング車いすでの初外出でした。


IMG_3297_260p.jpg



びっくりするほど体が楽でした。電車の揺れでも首が痛くなりません。

車いすがリクライニングになったことでずいぶん違うものです。



[by NAGたま]





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Last updated  2011.09.25 21:46:24
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