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カテゴリ:映画
一昨日見てきた映画「恋するトマト」とっても良かったです。
内容を少し紹介します。 今、農家の嫁不足は深刻な問題、40代50代の男性が独身で年老いた親と農業を営んでいます。 この映画の主人公、野田正男(大地康雄)も栃木県の霞ヶ浦で年老いた両親と暮らし、米やスイカなどを作る農業を営んでいます。 この地域もやはり嫁不足、今年も都会の女性を招いてお見合いパーティーが開催されました。 そこで景子(富田靖子)と出会い、もう少しで結婚、という時、「田舎で暮らしたいと思ったけれど、農業をする自信が無い」と断られてしまいます。 失意の正男はフィリィピンバーで出会ったリバティ(ルビー・モレノ)と婚約し、リバティの家族に会いに二人でフィリィピンへ出かけました。 両親に会い、承諾を得、結婚式の費用と両親の当面の生活費にと200万円を渡します。 次の日風船をイッパイつけたウェディングカーで迎えに行くと家はもぬけの殻、そう結婚詐欺に合ったのでした。 200万円は農協から借りた物、必死でリバティを探すのですが見つからず、何もかもイヤになってしまいマニラでホームレスになってしまいました。 そんな彼を助けたのが日本人の中田(清水こうじ・こうじの字がエラーなんだって!)リバティを探しに行った時に会っている彼はフィリピン女性を日本に送り込むブローカーでした。 やがて、正男は中田の仕事を手伝い売春にもかかわっていきます。 日本に残した借金を返しながらも羽振りの良い生活をしています。 そんな時通りかかったある農村、そこは正男の故郷霞ヶ浦そっくりなところでした。 稲を刈る人々を眺めていると、マニラのホテルでウエイトレスとして働いていたクリスティーナが居ました。彼女の父が病気で働けないとわかると正男は上着を脱ぎ、ズボンの裾をまくり上げ、靴を脱いで裸足になり、もの凄い勢いで稲刈りを手伝い始めたのでした。 嫁不足、農業の深刻な問題を下敷きにしながらコメディと大人のラブストーリー切なくて暖かくて優しいお話です。 映画の中で農業をする大地さん、全くの違和感なくバリバリと稲刈りや脱穀、耕運機を乗り回していますが、2年間頼み込んで田んぼを一反手で刈る練習をしたそうです。 この映画は大地さんが10年以上暖めていた物、企画、脚本、製作総指揮、そして主演と4役をこなす思い入れようです。 映画の中でトマトが重要なアイテムなんですが、フィリィピンでは大きなトマトは栽培されてなかったんです。 この映画のために大地さんはなんと6年前に現地の日本人農業家に大玉トマトの種を持ち込み、フィリィピンでも育つトマトに改良を依頼していたそうです。 映画の中で「食いモンを作る大事な仕事だ」と父に言わせ、「太陽と土と水があれば大丈夫」と美しいクリスティーナに言わせます。 休耕田や荒れ果てた畑、嫁が来ず、後継者も出来ず、赤字に悩む農家は廃業する家が増えているそうです。 日本は食糧の自給率も40%ほどで、食糧不足になればどうしようもありません。 しかし、大変で汚れる農業は正直しんどいと私も思います。 それでも、美しく広がる田園の風景を見たときの懐かしさ、ほっとしてしまう私も居ます。 とっても面白くてオススメです! 笑わせながら、泣かせながら、この映画は一つの問題を改めて提起してくれました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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