オカリナを吹いていても、ピアニストや楽器の演奏者と同じように、指や肘の腱鞘炎をおこすことは、よくみられます。スポーツで使い過ぎて腱鞘炎を起こすのも、よく知られています。
オカリナに限らず、腱鞘炎や肘が痛くなった時は、痛い部位を遠ざけて、関節のストレッチをしたり、片方だけでなく、両側のストレッチをすると、ずい分軽減します。むしろ腱鞘炎とは反対側のストレッチや、痛い部位から遠く離れた関節のストレッチやマッサージが、大切なのです。
ちょっと話がそれますが、戦争や事故で手や足を切断した人が、無いはずの側の手や足の痛みを訴えることが、珍しくありません。
これは『幻肢痛』と呼ばれ、残っている側の手足の同部位をマッサージしたりシップしたりして、治療すると、治まります。これは、切断した手足の、痛みを感じる脳部位の神経活動が、混乱するためで、健側の同部位から、脳神経を鎮めようという考え方で、説明されています。痛みを感じる脳部位を混乱させないためにも、両側のストレッチやマッサージや湿布療法が、大切なのです。
私は小児科医でありながら、子育てママにも腱鞘炎があることは、全然認識していませんでした。もちろん、子育てママにも腱鞘炎があるよ、と聞けば、すぐ成る程と理解はできます。
ただ、この場合の腱鞘炎は子育てによる負担が主な原因ではありますが、女性ホルモンのひとつのエストロゲンの作用にも一因があるのです。
エストロゲンは、お産のあとの子宮やゆるんだ骨盤を引き締める働きがあって、有益なのですが、筋肉を取り巻く腱鞘も引き締める作用があり、それが子育てママの指や手の腱鞘炎の原因のひとつになるのです。
子育てで無理な力、不自然な力が、同じ部位にかからないように工夫したり、家族で協力して抱っこしたり、ベビーチェアや抱っこ帯などをどんどん取り入れて利用することが、大切です。
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最終更新日
2016年09月19日 09時25分02秒
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