微妙に高いA♭～８分の1音下げる時の一工夫～

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2019年07月19日

カテゴリ：オカリナの愉しみ

“Top of the World” は、ヘ長調でカラオケ伴奏ＣＤ付きのオカリナ楽譜が、一般的ですが、ピアノ伴奏で吹くには、ピアノ弾き語り楽譜もしくは、ピアノ伴奏譜付きの独奏楽器用の楽譜が必要です。

そこで、ピアノ弾き語り楽譜を入手すると、変ロ長調になっています。音域は下のソから、１オクターブ挟んで、上のド迄です。

オカリナでは、アルトＦ管の「ド」が、まさしく変ロ長調の「ソ」で、アルトＦ管の一番高い「ファ」が、変ロ長調の「ド」にあたり、アルトＦ管で吹くのが、音域がぴったり合い、音の高さも量感もなんとも言えず、ピッタリなのです。

うれしくなって、リズムに乗って “Top of the World” を調子よく、ピアノと音合わせしました。ピアノ伴奏よろしく、リズムに乗ると、とても楽しくなってくる曲です。シンコペーションがたまらなく応えます。

突然、ピアノ伴奏のAさんが叫んで、

「そのＡ♭が、微妙に高いですよ！」

「えッ？」

思いがけない指摘に、そんなはずはないのに、と思って、よくよく検討してみたら、通常の運指どおりに吹いているのですが、確かに指摘されたように、4分の1音から8分の1音くらい、微妙に高いではありませんか！

このようなことは、めったにないのですが、半音下げるために、下から2番目の穴を塞いでも、このようなことが、生じることは、初めての経験ではありません。

ソプラノＦ管やアルトＣ管では、まずこのようなことは、起こりませんが、アルトＦ管やテナーＧ管で、このような経験はあります。今回は、アルトＦ管で起きたわけです。これは、調律の問題ではなく、オカリナの持つあいまいさから、生じるもの、と考えています。ひとつひとつの音が、きっちり正確に調律されていても、生じ得るのです。

そこで、今回の微妙に高いＡ♭を、正しい音にするには、下から2番目と3番目の穴を、同時に塞いでみるのです。こうして、ピッタリのA♭が得られました。この方法は、どの音でも、応用できます。下から2番目と3番目に限らず、穴を2つ塞ぐところが、ミソです。