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2020年10月02日
カテゴリ：季節の風物詩
昨夜は仲秋の名月。お天気が良く、美しい満月夜でした。ところで月には兔が餅つきをしている、と言われますが、そのいわれはどこからなのでしょうか？
その起源はインドの「ジャータカ神話」という仏教の説話にあり、この説話は平安末期の説話集、「今昔物語」にも収録されているそうです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー むかしむかし、猿、狐、兔の三匹が、仲良く暮らしていました。三匹はいつも『自分達の姿がけものなのは、前世で悪いことをしたからかもしれない。今からでもヒトの役に立つことが出来ればよいな』と話していました。 それを聞いていた帝釈天（仏教の守護神）は、三匹の前にやつれ果てた老人の姿となって現れ、空腹を訴え、食べ物を恵んでほしい、と頼みます。それを聞いた三匹は、「ヒトの役立つことが出来る！」と喜び、各々が食べ物を集めに出かけました。 猿は木に登って木の実を集め、狐は河で魚を獲って、老人に与えました。しかし兔は一生懸命頑張りましたが、何も持ってくることが出来ませんでした。 ヒトの役に立てなかったことを嘆いた兔は、焚火の中に身を投じ、自らの身を食料として、老人に捧げたのです。 その姿を見た老人はすぐに帝釈天の姿に戻り、「あなた方の気持ちはよく分かった。次に生まれ変わる時には、必ず人間にしよう。そして自分の身を差し出した兔のけなげな行動を、後世まで伝えるために、その姿を月に残そう。」と言って、兔を月に昇らせました。このお話が起源となり、月に兔がいる、と言われるようになったそうです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 月に兔がいるのは、インドが起源ですが、兔が餅つきをしているのは、中国由来だそうです。古代中国では月の兔は杵と臼を使って、不老不死の薬を作っている、と考えられていたそうです。それが日本に伝わった時に、「不老不死の薬」が、「餅つき」に変化した、と考えられています。  お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2020年10月02日 00時15分01秒
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