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カテゴリ:大切なこと
小学生の頃の国語の教科書に出てくる物語の中で、いちばん印象深く残っているのは、『大きな石の顔』というお話です。
高い山々に囲まれた小さな町に、数千人の人々が、住んでいました。数マイル離れた山腹の切り立った断崖には、人間の顔に見える巨大な岩石がありました。昔からの言い伝えによれば、いつの日かこの谷間の小さな町から、大きな石とそっくりの顔をした、立派な人物が現れる、というのです。 それをお母さんから聞いた少年アーネストは、その大きな石の顔そっくりの、素晴らしい人物の出現を待ち続けながら、成長してゆきます。みんなが言う、その大きな石の顔に似た人物が、大富豪であったり、偉大な戦績を挙げた軍人であったり、大統領候補者であったりするのですが、いずれも何度も期待を裏切られてばかりなのです。それでもあきらめず、ずっとその大きな石に似た顔をした、立派な人の到来を待ち続けるのです。 やがて晩年になると、アーネストは村の人々に乞われるまま毎夕、村人に講演をするようになりました。そんなある日、村を訪れた深い思慮を持つ詩人が、村人を前に講演するアーネストを指さして、叫んだのです。 「見ろ!見ろ!あの大きな石の顔とは、このアーネストその人ではないか!」と。皆はこの詩人のいうことが正しいと思いました。予言は成就されたのです。でもアーネストは講演を終えると、その詩人の腕を取り、ゆっくりと家路に就きました。大きな石の顔そっくりの、自分よりももっと賢い、もっと素晴らしい人が、必ず到来するだろうと希望しながら。(国語の教科書の内容を、更に要約したものです。) この物語の原作を読んでみたい、とずっと思っていたのですが、なかなか原作にたどり着くことが出来ないでいました。 最近になって、この物語が、『ホーソーン短篇小説集』の中に収録されていることを、知りました。早速、岩波文庫から刊行されている日本語訳を入手し、短いので一気に読み上げました。400字詰め原稿用紙にして、約57枚の長さ(短さ)ですが、さすがに小学国語の物語とは、比べものにならない迫力があります。(坂下 昇編訳;「大いなる岩の顔」、ホーソーン短篇小説集、pp235-268、岩波文庫、1993) 小学国語の物語では、とてもうまく編集されているのですが、そこかしこに物足りなさを感じていました。この原作を読んでみて、長年そのままになっていた宿題を、やっとやり終えたような、アーネストが待ちわびた大きな石の顔にやっと巡り会えた、そんな気持ちにひたっているところです。 それはそれで良かったのですが、この20数年毎日毎日続けてきたblog の達成感と同時に、blogを続けることの、一抹の虚しさを拭い去ることが出来ないでいます。 明らかに「大きな石の顔」後遺症でしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年08月28日 19時42分12秒
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