“Fly me to the moon”. 直訳すれば、「私を月に連れていって!」となるのですが、歌詞を読んでみると、月旅行が目的ではなく、色んな星がきらめく宇宙を、愛するあなたと一緒に眺めたい、と歌う愛の歌であることが、解ります。
1954年バード・ハワード作詞・作曲により、最初に発表された時は、この歌のタイトルは、“In otherwords(言い換えると)” でしたが、歌い始めの台詞の “Fly me to the moon” のほうが、歌の内容にぴったりだ、ということで、“Fly me to the moon” に変更されました。
その後、多くの歌手が、この歌をカヴァーしています。なかでもフランク・シナトラがカヴァーして大ヒットし、折しもアメリカは1960年代の『アポロ計画』の真っ只中。人類で初めて月面着陸を果たしたアポロ11号の船長、ニール・アームストロング。月面着陸した際には、アポロ11号と共に月に向かった、シナトラが歌う “Fly me to the moon” の録音テープがかけられ、それが世界中に流れ、名実共に月旅行をした最初の曲となった、と言われています。