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2008.01.31
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カテゴリ:その他色々な感想
ここ暫く嵌ってしまった小説、 柴田よしき『聖なる黒夜 上・下』2002年 10月

聖なる日の夜、一体何が起こったのか。
ひとつの事件を通して暴かれていく麻生龍太郎と山内練に秘められた壮絶な過去。
さらに事件は新たな殺人事件を招き、人間の愛憎、傲慢、悲痛な魂の叫びを曝け出していく。
二人はこの暗黒の絶望の淵で何を決断したのか。
息をもつかせぬストーリー、幾重にも張られたミステリ、
そして人間の罪と罰を描破した孤高の大長編!!


何がこんなに惹き付けたのか。
ミステリの確かさと、人間関係の深さ――。幾重にも重ねられた心の襞の複雑さ。
人の悲しさ。思いの深さと、底なしの――思い。
男と女と、男と男。心と身体と恋情と。

元々ミステリが好きだったし、男と男の濃すぎる関係の話も好きだった。
だけど、BLと言うにはあまりにも確かな関係の描写、真情の描き方が、
モロに嵌ってしまったのかも知れない。
男と女の関係も、男と男の関係も、主軸となりミステリを彩るもの。
そのミステリも、表に見えているものだけで無く、幾重にも重ねられた人と人の心の深淵。

だけど、結局惹かれたのは主人公の麻生龍太郎と山内練の関係。
文庫の後書きに、関連作が提示されていたから、取り敢えず探して読んでみる事に。

そんな訳で、暫く柴田よしきの本を追い駆けてしまった。
読むからには、取り敢えず柴田よしきの本!と思って、目に付くものを眺めてみたけれど、
結局は龍太郎と練と言うキャラクターがあまりにも強烈で、
この二人が出ている本を追い駆けてしまった。

本のタイトルと一緒に書かれているのは初出の日付。

読んだ本は――


Riko 女神の永遠
1995年 05月

聖母(マドンナ)の深き淵
1996年 05月

月神(ダイアナ)の浅き夢
1998年 01月


村上緑子シリーズ。『Riko 女神の永遠』はデビュー作。
女刑事・緑子が出会う事件と、己を取り巻く愛憎劇。
恋多き女と言うよりは、愛の豊かな女――と言った方が良いのかな。
心の芯が悲しい人だから、悲しい男・・・女も、見ると、手を差し伸べずにはいられないのか。
奔放のようで、母性の塊なのかも知れない。

龍太郎と練が絡んでくるのは2巻から。
龍太郎と練とそれぞれの立場で別々に関わってくるのだけれど、
事件を挟んで、緑子を間に二人が繰り広げる葛藤――なのかなぁ。
泥沼化した二人の関係が描かれている。

そもそも麻生龍太郎と山内練と言う人物はこの作品からのスピンオフなのかな。
その後の二人が語られている。
もう、これ以上無いと言う人非人・悪魔な練と、
疲れ果てた、それでも練を思わずにはいられない龍太郎の人間臭くも堕ちていく様。
お互いの執着と、龍太郎を思う練の屈折した可愛げが、悪魔な練を人にしている。

この本を読んで行くと、堕ちた龍太郎の話を読んでみたくなってしまった。


引き続き読んだものは、

フォー・ディア・ライフ
1998年 04月

フォー・ユア・プレジャー
2000年 08月

シーセッド・ヒーセッド
2005年 04月

ア・ソング・フォー・ユー
2007年 09


書かれた年代的には緑子シリーズを引き継ぐような時間軸なのかな。
緑子は何処まで行っても刑事と言う立場だったけど、このシリーズは、
元丸暴刑事の無認可保育園の園長兼探偵のハナちゃんこと、花咲慎一郎が主人公。
刑事を辞めたのは、不可抗力とは言え、同僚を射殺した事が原因。

傷つき、堕ちて行くだけだったハナちゃんを救ったのは、
任された保育園とそこに集まる子ども達の存在。
縁を存続させる為に、副業の探偵業に精を出す日々。
このハナちゃんが、何故か女に不自由しないと言うのも面白い。

前2冊が文庫で、後2冊が単行本。

ハナちゃんに絡んでくるのは取り敢えず練だけで、この大雑把な割には生真面目なハナちゃんを気に入って、無理難題を吹っかけてくると感じ。
但し、ハナちゃん自身が探偵業と言うだけに、自分から事件に巻き込まれていくという状況。
ヤクザの練の縄張りが新宿で、ハナちゃんの生活の場が新宿だから、
必然的に関わってくると言うのもあるし、
ハナちゃんの保育園が練の所有する土地になったと言うところから、
ハナちゃんは練に逆らえない――と言う関係もある。

――練は自分が1億損をする形でハナちゃんに保育園の地所を買わせている。

巻き込まれる事件の中で、当に奔走し捲くると言うのが花咲慎一郎シリーズ。

最初練だけがハナちゃんと関わって話は進展していたのだけれど、
4巻に至り、龍太郎の影が見えてきた。
山ほどいる愛人?達ではなく、練の唯一の弱点、たった一人愛する男として。
最初話だけで登場し、最後に練とニアミス……すれ違う。
ハナちゃんはアレが……と言う認識で、龍太郎は見知らぬ人間として。

続きが出るなら、龍太郎が絡んでくるのかなぁ。
練に囚われ、堕ちていく龍太郎、もしくは踏ん張る姿を見られるのか?読みたい。

そして、短編集『所轄刑事・麻生龍太郎』

これは、龍太郎のまだ独身だった頃の刑事時代の話。
事件を追う姿と主に、悩める新米刑事の内面を描いたもの。
及川との関係に膿んでいる姿というか、流されているのか、自分で歩いているのか。
真面目なだけに悩み続ける――のか。


取り敢えず読めるだけ読んでみた。
他の本も眺めてみて、だから、自分は麻生龍太郎と山内練を描いた話に惹かれたんだなぁと。











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Last updated  2008.02.01 00:03:41
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