ビートルジュース ビートルジュース
65歳のティム・バートン監督が、面白ければ何でもありのドタバタホラーコメディを作りました。ビートルジュースを怪演したマイケル・キートンは70代!なのに、徹底的にバカバカしいコメディが作れるなんて、何て素敵なのでしょう。しかも、前作よりはるかに面白いのです。 前作から30年以上の時が過ぎ、高校生役だったウィノナ・ライダー演じる主人公も50代。今や霊能力者として全国的に有名となり、莫大な財産をもっています。その一方で、高校生の娘とはうまくいっていません。そこへ届いた父親の死の知らせ。母(キャサリン・オハラ)とともに第1作の舞台となった家へと戻ることになります。やがて、娘に危機が訪れて・・・。 一方、霊界の自称バイオエクソシスト、ビートルジュースの元妻バーバラ(モニカ・ベルッチが不気味に演じます。)が幽霊として復活し、次々と幽霊たちの魂を吸い取りながら、ビートルジュースと再婚しようと探し回ります。怯えるビートルジュース。なお、この設定は、第1作でビートルジュースが強引に結婚式を挙げようとした際、指のついた結婚指輪を取り出して「バーバラなんて忘れてしまえばいい」と過去に結婚していたことを話題にしていたことと、うまくつながります。 物語は、娘を助けたい主人公、主人公と結婚して蘇りたいビートルジュース、次々と幽霊たちを抹殺(!)しながらビートルジュースと再婚したい元妻、主人公と結婚して財産を横取りしようとするTVプロデューサー、主人公に反発する娘、娘が恋するツリーハウスの青年、ビートルジュースの妻を追う生前は俳優だった幽霊刑事(ウィレム・デフォー)、思わぬアクシデントに見舞われる主人公の母、死んでしまった主人公の父親、同じく死んでしまった主人公の元夫等が入り乱れ、多くの幽霊たちを巻き込みながら、ハチャメチャな大騒動へと発展していきます。しかも、死後の世界ではソウル・トレインやダニー・デビート演じる掃除人、おなじみの砂漠の魔物等、ティム・バートンのイマジネーションが冴えわたっています。また、人間界に現れてしまったビートルジュースの大勢の子分たちや幽霊刑事の部下たち等、脇役も見ていて非常に楽しいです。これらが全て入り乱れ、先の展開が全く予想がつかないクライマックスは、おもちゃ箱をひっくり返したような面白さです。 ビートルジュースを呼び出すためには3回名前を呼ぶ必要があります。予告編を観ると、反抗的な娘が3回名前を呼んでしまったかのように思えますが、実はそうではありません。では、誰が呼んだのでしょうか?実は、2人の人物がビートルジュースを召喚しています。ぜひ本編で確認してみてください。