「無闇」という言葉
同僚(若い中国人女性)から、いろいろな文例について意見を求められることがある。例えば、「たらふく食べたので、デザートを全部食べるのに骨が折れました。」「骨が折れる」の例文だが、適切でないと伝えた。お腹が一杯だったら、食べなきゃいいのに、と思って…。「骨が折れる」はこんな場面で使うもんじゃないと言った。彼女のホームページは、日本語学習がテーマだが、フォロワー数が1,000を超えるみたいだ。自分のブログ・ホームページとの格差を感じる。中国人の間で日本語への関心が高いんだろうな、と思う。その後、「無闇に怒らないでください」という例文。これも、おかしいと言ったのだが、後から「無闇」には「度を越すさま」という意味もあるということがわかった。広辞苑に「無闇に暑い」という例文もあった。きっと若い人の使い方なんだろうな、と思う。60代の常識では「こんな使い方はしない」と思っても、言葉は生きていて、意味も使われ方も変わる。国語辞典の編集者はそういった変化をチェックして、辞書を改訂したりしている訳だ。