歓喜の勝率5割到達
現在豊橋の試合は2-4でリードを許しているが、何とか頑張って欲しい。投手陣の踏ん張りで、何とか追いついて欲しい。朝からどうしても書きたいことがあったので、ラジオを聴きながら、記す。ついにこのときが来た。交流戦前半、しかも5月中に実現というすばらしさだ。そして勝ち方もすごい。粘りと、チーム意識、そして逆転するという確信。30日の交流戦対中日初戦。田中が2回に連打を浴びた場面は電車の中で聴いていた。今日勝てば5割。そんな重圧はこの新人にはないだろうが、前回が悪かったから、また大崩れを心配した。しかし、立ち直った。やっぱり並の新人ではない。ただ、打線がつながらない。ホセもウィットも凡退。中日の朝倉の快投は完封ペースだ。あっという間に9回を迎えた。渡辺直と仕事人高須の連打。磯部が犠打野選を誘い無死満塁。ここでキング山崎で盛り上がるが、ファールフライで、やっぱり5割の壁は厚いか、と大方のファンも感じたにちがいない。だが、ここからが進化した3年目イーグルスの違うところだ。リックの外野犠牲フライで1点差、そして2死ながら代打鷹野が気合いで打った起死回生の同点打。この流れを途切らせないのが、無形の力。鉄平の俊足が内野ゴロ送球エラーを誘発して、2者生還。そして9回裏は、気落ちした中日相手とはいえ福盛が完全制圧。これで、踏ん張った田中も、ピンチを救った渡辺恒も、つないだ朝井も、みんなが報われた。打線も投手も、チーム力の成果だ。野村監督が解説して見せたように、無四球の朝倉の交代は難しかっただろう。対照的に、情を断ち切って田中を早めに交代させた野村監督の英断も光る形となった。念願の5割到達は、パリーグ勝率4位復帰にもなった。ついでに渡辺恒は防御率0.5を切った。交流戦はパリーグ優勢と言われる中で、イーグルスも勝てるだけ勝ってリーグ内順位を少しでも詰め上げたい。野村監督の公言した今季の最終目標も夢ではない。夢と言えば、明け方に妄想した。プレーオフ進出でフルスタで戦うイーグルスナインに、外野席に突如として翻る近鉄の大旗がエールを贈る。あの岡本太郎のバファローだ。これに気づいた高須が、鷹野の肩に手を当ててつぶやく。オイあれを見ろ、おれたちは近鉄をクビになって来たんだったナ。鷹野は無言ではためく応援旗を見つめていた。なぜか私もベンチの一員で、磯部や藤井などと一緒に座っていた。皆がわかっていた。最後まで果たせなかった近鉄ファンの思い。念願の日本一を果たしてくれ、と。まずは今日の1勝だ。新聞記事によると、今日の1勝は球団創設開幕初戦勝利以来の「5割越え」になる。なるほど。