自転車ヘルメット着用率の地域差を考える
自転車ヘルメットの着用率の都道府県ごとのデータが報道された。全国の警察が7月に目視で調べたものを警察庁が集計して、14日に発表したということだ。(警察庁サイトにはないようだ。)上位1愛媛59.9% 2大分46.3 3群馬43.8 4鳥取30.9 5山梨26.26佐賀23.4 7山口21.5 8茨城21.3 9石川20.7 10徳島18.4下位47新潟2.4% 46青森2.5 45秋田3.5 44大阪4.2 43福島4.342埼玉6.1 41兵庫6.2 40千葉6.4 39広島6.6 38福井6.8全国平均13.5%だが、最高が愛媛県59.9%で、最低が新潟県2.4%と、相当のバラツキがある。グラフを示せばいいのだが、取り急ぎ階級に分けると、0-<10(%) 23県(さらに、0-<5は 5県、5-<10は 18県)10-<20 14県20-<30 6県30-<40 1県40-<50 2県50-<60 1県という度数分布であり、地域差は顕著で、上位県は特異な背景を有するはずだと言えよう。客観的に比較できる調査なのかどうか気になるが、警察庁サイトには掲載がない。報道では、各県とも駅前で2か所、商店街やSCで2か所を選び、通行の多い時間帯に1か所最低200人、52,135人を調査したとある。いちおう、地域比較には耐えうるデータマスと思うし、地点によるバイアスもさほどないだろう。愛媛が高いのは2013年に関連条例を施行するなど取組が進んでいるため、ワーストの新潟、青森(2.5%)、秋田(3.5%)は雪の影響で普段から自転車を活用しているかどうかが影響した(共同)、全国3位の群馬(43.8%)は2021年に条例を施行し努力義務にしたり中高生の啓発を行った影響だ(読売)、トップの愛媛は教育委員会が主導して通学時の中高生の着用100%をほぼ達成しているが、最低の新潟は、町の人も理由はわからないが冬場乗らないからか、と言っている(NHK)、などの解説が報じられている。やっぱり、条例制定や学生通学時に徹底するなどの成果で明暗が分かれていると言えよう。東北各県のデータは以下。青森 2.5%岩手 7.6宮城 10.8秋田 3.5山形 8.9福島 4.3全体的に低位。やはり冬場に乗らない影響か。東北で高い宮城は条例施行の効果かも知れないが、それでも全国より低い。やはり学校での徹底が大きな要因になるのだろう。かくいう自分も4月から着用している。意外と高かったが、身の安全のためと割り切った。面倒くさい、髪型が崩れる、などの意見も実感として理解できるが、安全面の効果を説きながら着用が当たり前という雰囲気を作り出すことが肝要か。■関連する過去の記事 自転車利用の地域比較(2022年12月11日)