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テーマ:憲法問題(1)(94)
カテゴリ:行政書士試験(憲法)
正解(3)
(1)違憲にならない 国務大臣の不信任決議には、衆議院における内閣の不信任決議とは異なり、法的効果は生じないと解されています。 したがって、国務大臣の不信任決議がなされても、内閣総理大臣はその国務大臣を罷免すべき義務を負うわけではありません。 それゆえ、内閣の一体性には、反しません。 (2)違憲にならない 国務大臣の過半数は国務大臣でなければならない、という要件は内閣の一体性からの要請からくるものではなく、議院内閣制を徹底させる為に設けられたものです。 この要件を欠いた場合は、内閣が直ちに行為能力を失ってしまうのではなく、内閣総理大臣は、すみやかにこの要件を満たす義務を負うものと解されています。 (3)違憲となる 憲法は、内閣総理大臣に対して、「内閣の首長」として、国務大臣の任命権や、罷免権を与えるなど強い権能と地位を与えて、内閣の一体性を図っています。 従って、内閣総理大臣が国会議員の地位を失い、その結果、内閣総理大臣の地位も失う場合には、内閣が総辞職しなければ、内閣の一体性に反する事になります。 (4)違憲にならない 文民規定は、かつての軍人支配の復活を阻止する為に規定されたのが立法趣旨ですので、内閣の一体性の要請からくるものではありません。 (5)違憲にならない 憲法75条は「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。」 この規定は、内閣の一体性確保および内閣総理大臣の首長性強化の為、訴追機関だけの判断のみによる国務大臣の訴追を、その在任中禁じようとするものです。 しかし、同意を与えるかどうかは、内閣総理大臣の裁量に属し、その適否は国会による政治的責任追及の対象になるにとどまります。 同意したことそのものが内閣の一体性に反する事になるわけではありません。 司法試験 S56 問題43 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 人気ブログランキングに参加しています。応援宜しくお願いします。 ポチッ! 人気blogランキングへ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 離婚・相続等の法律問題でお困りの方は↓ 櫻井法務行政書士オフィス ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.10.24 10:59:05
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