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テーマ:いい言葉(572)
カテゴリ:レビュー
水にやさしい言葉をかけてやるといいんだって?水のみのオレサマは毎日2リットルほどのミネラルウォーターを飲んでいるのだが、飲みながら「水さん、今日もアリガトネ(はーと)」と声をかければ開運になるのか。
なんかムチャクチャな本がヒットしてはいないか。 本屋で手に取ったときは、「へぇー」と思ってぱらぱらとページをめくって美しい水の結晶の写真を見ましたよ。雪の結晶にしてもそうだが、結晶っていろいろな形があって、形の出来具合が偶然性の高い産物なので、またそれを必然とする考えが生じるのだろう。ビンの中に水を入れて『ありがとう』とラベルと張ったものと『バカヤロウ』とラベルを貼ったものの結晶を比較すると、『バカヤロウ』の結晶は汚いのだそうだ。だから、日常生活において、きれいな言葉をみんなが使えば、世の中はすばらしくなりますという道徳的なオチをつけて、それに傾倒する教育関係者もいるらしい。私はそんな人物にバカヤロウと結晶を破壊するくらいに怒りたい気分だ。 こういうのをニセ科学というのでしょ。 子供に道徳を教育するに当たって、怪しげな科学を用いることの是非が議論されている。賛成する人は、水の結晶について科学的に正しいかどうかというよりも、このようなエピソードから子供がよい行いをするようになれば、それでいいのではないかという。私は嫌いなニンジンを食べると頭がよくなるよ、と怪しげに言って強要する幼少時代のオフクロの姿を思い出した。あれはスッキリしない気分だった。 水はバッハが好きでヘヴィメタルは嫌いだそうだが、私の心が病んでしまったのもロックの聴きすぎだという仮説が成り立つよな、まったくもう。 私はアニミズムが好きで、聖水とか大木とかお天道様といった万物のすべてに神が宿るという教えは好きだ。だが、妙な科学的根拠をくっつけられると一気に萎える。NHKの『視点・論点』でニセ科学を糾弾している先生がいらしてYouTubeにアップされていたので見つけたら、リンクしましょう。 視点・論点「まん延するニセ科学」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月04日 00時16分19秒
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