さいしょ、ノラ・ジョーンズの新譜は地味すぎると感じていたが、夕方のクルマの中で聴けば、やはり癒される素晴らしい音楽である。天才ですね、彼女。キャッチーではないが、メロディーの作り方はノラ独特であり研ぎ澄まされている。あの音数の少なさよ。相当の自身と緻密な計算と、“ハンサムバンド”への信頼がないとあの音楽は生まれない。アメリカ南部の無骨なまでの伝統とニューヨークの粋がうまくブレンドされている。カントリーだけど、ジャズだ。なんだか自分でも何いってんだかわかんない。ファーストアルバムのような覚えやすさはないので、つまらないと思う人もいるかもしれないが、このアルバムも歴史に残る1枚になるだろう。デビューしてすぐに伝説って、そんなミュージシャン、ジャズ界にもいるのかしら。
話は変わって、クルマの中で実力を発揮してくる系統の音楽がある。もちろん私の個人的な反応だが。
デヴィッド・ギルモアの新譜『On An Island』はいまいちだと今まで思っていたが、夕闇の中の帰り道で聴くと素晴らしい音楽なのであった。全英1位もようやく納得。それからクランベリーズの『BURY THE HATCHET』。このアルバムはブックオフで250円で購入(ケースが壊れていたが)したものだが、よいですね。朝焼けの中で聴くのもベリーグッド。