◎本日現在、「チャリT製作プロジェクト」はいよいよ商品の完成というところの一歩手前までやってきた。前回、オリジナルTシャツ業者さんへネットによる見積もりと、店舗へ足を運んでの対面による打ち合わせについて書いた。私のオリエンテーションが済み、むこうさんのプレゼンがくるまでは、わくわく感と少々の心配がないまぜになって、ともかく、このプロセスを楽しんでいた。いつ、「こんなのどうですかメール」がやってくるかと。
◎3日後だったと思う。スマホにメールが着信し、外出中の私は、メールに添付されたファイルを覗き込んだ。これが3つの案をスライドショーになって4秒ずつ画像が表示されるようになっている。まず、A案がでて「うわっ!」と声を上げそうになった。メルヘンチックなイラストでとても大人が着るにたえないものであったからだ。B案も似たようなもんだった。「オレのコンセプトをわかってないじゃん」と客である私は憤慨しそうになった。C案も小さなサムネイル画像のせいか、似たようなかんじだった。私は家に帰ってから改めて、PCに向かい、添付されたファイルを開いてみた。それでわかったのは、C案は私の発注を80パーセントくらい忠実に守ったものであったことだ。残りの2割はデザイナーの遊び心で、もともと私は作り手のフリーハンドに期待するタイプなのだ。かつて、広告の作り手であった私は、デザイナーさんがリキを入れて考えたのはC案で、あとの2つはやっつけで、C案をよりよく見せる演出として最後に持ってきたんだということに気がついた。もう、びっくりするから、最初から1つの案を提案してくれればよかったのに。私が目移りするとでも思ったのかしら。
◎今回の作成は牛のイラストのタッチとキャッチコピーのタイポグラフィー処理がデザインのキモであった。プレゼンをみての私の反省点は要素をちょいと多くいいすぎたということだった。牛なら牛の絵をドン!と前面にだして欲しかったのだが、(それはうまくいくと文字はいらず、絵だけですべてを表現できることになりえた)文字も大きく処理されているので、アイキャッチが分散されるんじゃないという印象を持った。2枚のTシャツを1枚にまとめたようなデザインだったのだ。牛は3頭描かれていた。衣類のデザインになれぬ私はこれも面食らった。何度も案を見て、プリントされた完成図を思い描き、これでいいのかと考えた。結論は少々の修正というか、直しを求めるものだった。牛は1頭に。文字も追加の文句は入った。SAVE FUKUSHIMAのタイポグラフィーに追加し、やや小さな文字で「SAVE FUKUSHIMA DAIICHI」を入れることにした。この文字を入れるかどうかでだいぶ迷った。しかしながら私のチャリティーは震災ではなくて、原発事故なのだということを訴えたくて入れることにした。「SAVE OUR LIFE」というのも候補に挙げてはいたのだが。
(つづく)
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