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カテゴリ:牛の仕事
牛飼いさんはバクロ(家畜商…家畜の仲介)の免許を持っています。
でも自分の牛を売るとき以外はあまりバクロをしていません。 その牛飼いさんにバクロの仕事依頼がありました。 「ある農家で廃用の牛が出た」とのこと。 廃用とは…乳牛♀で子供を産まなくなったり、お乳が出なくなったなど何かの理由で搾乳牛を引退させることです。 市場の開催がないので、直接屠場に連れて行くことになりました。 廃用もかなり安い金額になりますが肉牛として取引されます。 今回、私はお留守番でした。 なので牛飼いさんから聞いた話の報告です。 先日、初めてのお産を迎えた牛でした。 破水までは順調のようだったのですが、産道がねじれていたようで難産になったそうです。 夜中の出来事で獣医さんを呼んでもスグに来れる状況ではなかったようです。 やっと獣医が到着して帝王切開をしてみると… 子牛の足が子宮を蹴って破り、そこに足が引っかかった状態で死んでいたそうです。 窒息死でした。 そして母牛も立てなくなってしまい… 今回の廃用ということに。 死産だった子牛。 初めてのお産で廃用になってしまった母牛。 それぞれ可哀そうです。 そして農家さんも。 買ってきた母牛なのか、もともと育ててきたのかわかりませんが、丸損です。 乳牛の場合、子供を産んで搾ったお乳が収入です。 子牛も後継牛以外は売られていくので収入になります。 なので初めてのお産ということは今までお金だけかかって回収が出来ていない。 生き物商売の難しさでもあります。 牛飼いさんも昔、出荷直前の1t近いブラウンスイス種が死んでしまったことがあるそうです。 お金だけの問題でなく、育てた苦労が水の泡になり、他の牛の時よりショックだったそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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