「日本沈没」
「アルマゲドン」を「つまらない」とか「駄作だ」とか言うと「信じられない」とか「人間じゃない」とか「私はそんな風に映画を見ない」とか良く言われたものである。確かに昔から「読書感想文」というのは何故書かなきゃいけないんだろうとは思っていた。そのうえそれに「点数」があるのは不思議だった。ある事象をどう受けとめるかというのは「心の問題」だからである。教育というのは「平凡化への強制」と言われるがこの「感想文」もその一環であろう。せいぜい「低次の平凡」から「高次の平凡」への移行が望まれているだけである。だがこれは正しいのである。現代における教育の混迷はこれを忘れていることから発生しているのである。つまりは「点数をつける」という副次的な作業のみがクローズアップされて「平凡な人間を作る」という主目的がおざなりになっているのである。「平凡な人間」を作る前に「非凡な人間」を作ろうとしているのである。しかしこれは無理な話である。「平凡」がないところに「非凡」はないのである。ところで本作の「感想」を言っておくと「低次の平凡」である。別の言い方をすると「中学生が書いた脚本にしては良くできている」