2WAYスピーカー
ひょんなことからFOSTEXの限定ユニット「FE138ES-R」の新品が手にはいって箱をつくって、高域のクセから逃れるためにDYNAUDIOのドームツィーター「D260」をつけて・・と苦労のいきさつを過去のブログで紹介させていただきました。当初はALTECのようなスカッと抜ける音に喜んでいたのですが、聴き込んでみるとどうしてもFE138ES-RとD260の音色の違いが気になってきます。D260のしっとりとした上品な音をもっと生かせないものか・・と。で、ワインセラーならぬユニットセラーを覗いてみたらこんなモノがありました。数年前、デジットの店頭で見つけて衝動買いしたモノです。TangBandの14cmウーハ「W5-1374SB」。コーンが透明で後ろにあるダンパーの茶色が透けて見えています。このユニットを見た瞬間、英国ロジャース社の透明ウーハーのモニタースピーカーを思い出し「これはいい音がしそうだ・・」という直感で購入してしまいました。たしか4,000円くらいだったと思います。で、ユニットの説明書を見ていたらなんとFE138ES-Rと取り付け穴径が同じではあ~りませんか。でも端子の出っ張りがあるので丸穴のままでは入りません。少々加工が必要になりました。バッフルは厚さが30mmもあるので加工は大変です。回し引きノコでカットしました。ユニットをネジ止めしたらこんなカンジです。D260ツィーターを上に載せてセッティングしたらこんなカンジです。クロスオーバーネットワークは6db/octのものをそのまま流用しました。クロスオーバー周波数は3,000Hzです。思った通りFE138ES-Rとはまったく音色が異なります。ALTECからDYNAUDIOの音になりました。D260は当初は同じDYNAUDIOの20cmウーハと組み合わせていました。ところがこのウーハ、よく言えばおだやかな音、悪く言えばニブい音で私の好みとはかけ離れていたんです。TangBandウーハとの組み合わせのほうが、よりDYNAUDIOらしい音になりました。しっとりとして上品、耳あたりよく聞き疲れしない音です。といってつまらない音ではありません。出なければいけない音はちゃんと出ます。クロスオーバーの設定も難題ですが、各ユニットの音色合わせというのも難しくまた楽しいテーマだと思いました。タイムアライメントの調整が必要だったり、フルレンジとはまったく違う世界があります。暖かくなってクラフトオーディオのピッチを上げてゆきたい・・と思っています。