おぐぱっぱんち

「んーーー！！」
朝方妻の唸り声のような叫び声で目が覚めた。

「どうした？」

「◇○☆△※□！！！」
鼻と口の辺りを手で覆っているので何を言っているのか分かりません。
妻の頭に寄り添うようにコウセイがいます。
恐らくコウセイが頭突きしたのでしょう。

「鼻か？」
「・・・。」耐える妻は声が出ません。

『わざとなら叱らんといけんなぁ』と思いながらコウセイを見るとオデコを触りながら眠っていました。
どうやら、寝ぼけて頭を上げて下ろしたのが妻の口だったようです。

妻が痛みに耐えながらコウセイの方を見ました。
「寝とるんよ・・。大丈夫か？」

ようやく声が出始めた妻は「唇が切れた・・」と言って、どこにも当たれない痛みに耐えていました。
私だったらもっと被害が大きかったでしょう。牙があるから・・。

私も起きているときに頭突きをされたことがありますが、子供の頭突きはどうしてあんなに強力なのでしょう。