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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2008年05月16日
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カテゴリ:不登校
わたしが『不登校・ひきこもり・ニート』に関わるようになった最初は、不登校問題についての取材からでした。


取材を続けていて、わたしが感じたことは


「たかだか不登校“程度”のことで、多くの人たちは、なぜ悩み苦しんでいるのか?」


ということでした。


不登校というのは、その多くの場合“たかだか、子どもが学校に行かない(行けない)だけのことに“過ぎない”わけです。


ところが……


不登校児童生徒は……、あるいはそれ以上に親がパニックになっているわけです。


つまり


「学校に行けば(行ってくれれば)、すべての問題は解決する」


「学校に行かない(行けない)のは……


ぼくが(わたしが)悪いから


親が悪いから


学校が悪いから


社会が悪いから


いじめっ子がいるから


無能な先生がいるから……」


と、不登校問題の“原因探し”をはじめます。


一番、笑ってしまったのが、あるフリースクールの有名なセンセイが講演で


「不登校の犯人探しをやってはイケマセン! 悪いのはアナタではアリマセン! 悪いのは学校と政府です!!」


って、叫んでいたことですね。


やってるじゃん、しっかり“犯人探し”!!(笑)


つまりは、こんなもんでね。


この有名なセンセイは“責任転嫁”ってヤツを、親の代行してやっているだけのことなんです。(笑)


フリースクールにとって、お金を払ってくれる“客”は、親御さんなわけですよ。


そしてその有名はセンセイも、元不登校児童生徒の親であったわけなんですけど、結局、


「わたしが(あなたが)悪いわけじゃないんだ」


と、大声でアピールすることで、免罪をアピールしているわけです。



つまり、そうやって「わたしが悪いんじゃない」「悪いのは●●だ」とか、「すべてはわたしが悪いから」と主張しているウチは、その問題に“呪縛”されてしまっている状態なわけです。


そして、そこには一番大切なものが置き忘れられてしまっていることに気付いていないんです。


一番大切なものとは何か?


不登校問題であれば、子ども本人であり、親本人のことです。



子どものことを一番に考えているのなら、“たかだか学校に行けない程度のことで”嫌がる子どもを無理やり学校に引きずっていき、子どもを苦しめることはしないはずです。



親がもっと自分を大切にしているのなら、“たかだか我が子が、学校に行けない程度のことで”異様に心乱れてしまっているのか?


本当に子どもや自分のことを考えているのであれば、なぜ子どもや自分の苦しみを増幅させるような行為に必死になっているのか?


「子どものため」とか「自分のため」という言葉の裏側には、子どもや自分のためよりも、社会や世間に合わせようとする行為のような気がします、


なぜそうなってしまうのかというと、人間というのは、自分自身のことを、客観視することができないからですね。


悩んでいるといこと自体に悩んでしまうんです。


ほとんどの人は、他人からみたら、大したことがないことに悩んでいるわけです。


不登校問題の本質は、子どもが学校に行かない(行けない)ことではありません。


その不登校を攻撃して乗り越えよう、克服しようとすると、その不登校に囚われてしまうんですね。


自分や子どもが不登校とかひきこもりになったら、過去はもう変えられないわけですから、いま状態をそのまま認めることです。


人間は我が子とはいえ、他人を変えることはできないんです。


それどころか、自分すら変えることは大変に困難なわけです。


よく「もっと前向きに」「ポジティブシンキング」とかいって、自分や他人を叱咤激励している人がいますけど、そのときもし「前向きになれない」自分がいたとしたら、逆に落ち込んでしまうわけです。


だったら、「前向きになれない自分」とか「ボジティブ」になれない自分を、まず認めてしまうことが、逆に問題解決の近道だと思いますよ。


悩んでいるなら、悩んでいることを認めることからはじめてみたらどうでしょう?


まず、悩んでいることを認めて、無理はしないと。


そうすると、悩んでいるのに、悩んでいないって頑張るより、楽になれると思うんですけどね。








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Last updated  2008年05月16日 09時58分10秒
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