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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2008年06月25日
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カテゴリ:子育て

『不登校・ひきこもり・ニート』の原因とされるもののひとつに、過保護・過干渉というものがあります。


過保護も過干渉も虐待の一種とされ、場合によっては子どもを死に至らしめるようなこともあります


ある意味において、過保護・過干渉は他人の目に触れにくい場合があり、過度の体罰以上に、対処の仕方が難しいものかも知れません。


では、過保護・過干渉にはどのようなものがあるのでしょうか?


簡単に言いますと、子どもかすれば、口うるさい親ということになります。


「早くしなさい」

「ご飯をたべなさい」

「牛乳を飲みなさい」

「この服を着なさい」

「早く寝なさい」

「早く起きなさい」


などなど、過剰に干渉してしまうことを言います。


しかしこれらは、どこの家庭でも言われていることで、過保護・過干渉との違いは、“過度に”とか“著しく”“極度に”という言葉を付け加えればいいかも知れません。


子どもの【考える力】や【やる気】を奪うくらいに“過度に”“著しく”“極度に”です。


こうして過干渉で育てられた人は、自立することが困難になり、何事も親や他人のせいにしたり、精神的に大人になり切れなかったり、家庭内では暴君に、一歩外に出たら、人と上手く付き合えないようになったりします。


これは考えてみれば、すぐにおわかりでしょう。


何事も、自分で決断し、行動することを学習させてもらえなかったわけですから。


こういうとある過干渉の親御さんは、こういいます。


「そんなことはありません。わたしは子どもに、いつも自分で決断し、行動するように言ってます」


しかし、よくよく聞いて見ますと、親御さんは、【親が思うとおりの決断や答え、行動をとるように、暗に子どもを誘導している】場合が少なくないのです。


あるいは、あらかじめ失敗すると思いつつ


「自分で決断して、やってみなさい」


と、命令し、それで失敗すると


「やっぱり失敗したでしょう。最初からわたしの言うことを聞けばよかったのよ」


と、今後の子どもの決断や行動を鈍らせるように持って言っている場合が、多かったりします。


この親の行動は、「アルコール依存症の妻」が、よくとる行動で【共依存】といいます。


共依存については、ここで説明することを避けますので、知らない方は、【共依存】で検索して調べてみてください。






そして、これら過保護・過干渉の親御さんの多くは、自分がそのように“過度に”干渉していることに気付いていないことが多くあります。


むしろ、自分は人一倍、子どものために気を使っており大変な思いをしていると思っている場合も多いようです。


なぜかというと、どうやらその親御さんも、自分の親から同じように育てられており、自分が他の親と比べて“過度に”とか“著しく”違っていることにあまり気付いていないようなのです。


また、気付いていたとしても、「これは我が家の教育方針である」と、子育ての仕方を変えようととはしない場合が多いようです。


このことは、体罰などの虐待をやっている親自身が


「わたしも親から、殴られて育ってきた」


「これは、しつけであり教育である」


「人の家の教育方針に口出ししないでほしい」


というのと、まったく同じ心理といえます。


確かに、各家庭にそれぞれの子育ての仕方があっていいですし、他人はあまり口出しすべきではないかもしれませんが、過度の体罰と同様、過保護・過干渉も子どもの自立を奪う結果になる子育ての仕方であることは、どうやら間違いないのです。

(つづく)






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Last updated  2008年06月25日 01時20分14秒
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