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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2008年07月14日
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カテゴリ:不登校

え~、まず最初に【オルタナティブ教育】と【教育バウチャー制度】についてカンタンに説明しておきましょう。



【オルタナティブ教育】とは;
オルタナティブとは、既存のものと取ってかわる新しいもののこと。二者択一。代替物という意味。オルタナティブ教育は“学校選択制”とも呼ばれることがある。



【教育バウチャー制度】とは;
子どものいる家庭に、バウチャー(クーポン券や引換え券みたいなもの)を配って、保護者や子どもが自由に学校を選択し、学校は集まったバウチャーの数に応じて行政から学校運営費を受け取るという制度。




これらの教育制度は、不登校関係者から支持されていることが多くあるようです。



わたしも、この制度については一考してみてもいいと思ってはいるのです。


しかし同時にオルタナティブ教育やバウチャー制度を採用した場合、おそらく教育や学校における【競争】が、いま以上に激しくなると思っています。



どうもね……



不登校関係者の中には、「教育に競争や評価はいらない」と思っている人が多いらしく、これらの制度は「平等である」と、思っている人がいるみたいなんですね。


これらの制度はどう考えても、自由競争制度であり、その結果教育格差が広がる制度でもあるんです。


つまり、代替学校や学校選択制、バウチャー制が実行されたら、人気のある学校に児童生徒が集まってくるわけです。


人気のない学校やクラスには集まりません。


つまり、人気のない学校は淘汰されて、無くなるか寂れていく。



多くの親は「子どものためなら」と思っているわけですから、人気のある学校や成績優秀な学校に子どもを入れたいでしょうから、これまで以上に過激な競争が繰り広げられると考えられます。



教育バウチャー制度を実施した国では、人気のある学校が遠くにある場合、親は学校の近くに引っ越してきて、地価が高騰し住民は高所得者層になり、気のない学校があると、地下が下がり、住民は低所得者層で治安も悪いなんてことがあるそうなんですね。



いまの日本でも、そういった面は出てきており、【オルタナティブ教育制度】や【バウチャー制度】は、その傾向をよりいっそう広めることになりそうです。


かといって競争のない教育ではどんなものがあるかというと、全体主義的な教育といいましょうか、何が何でも横一列な教育といいましょうか、そういった教育にならざるを得ないような気もします。



まあ、何事も【選択の自由】というものがあると、必ず【競争】が生まれますね。


これを【恋愛】や【結婚】に例えてみれば、すごくわかりやすいんです。


どうしても人気のある人と、そうでない人に分かれますから。


そしてその人に対して競争が生まれることでしょうね。





「それはいけない! 恋愛も結婚もすべて平等にすべし!」


ということになったら怖い。(笑)


恋愛や結婚の自由競争をなくして、全員平等に恋愛や結婚をするために、自由恋愛や結婚を禁止して、お上が決めた相手と結婚することを義務化したらもっと怖い。


気に入らない相手が抽選とかで当たったりして、もし嫌がったら


「お母さんは、そんな好き嫌いをする子に育てたつもりはありませんよ!」


なんて言われて、きらいなタイプの相手でも泣く泣く結婚させられたりして。(笑)


いやいや、もしかしたら国家が


「結婚や恋愛は異性の平等分配しなければ不公平である! 結婚や恋愛に競争はいらない! 異性は平等分配すべし! 相手は国家が公平に決定します!」


なんてことになったらもっと怖い!(笑)



まあ冗談はさておき、このようなわけで【オルタナティブ教育】とか【教育バウチャー制】は、より激しい競争と格差、淘汰を生むことになると考えられます。



しかし、わたし個人としては、教育の選択肢は多いほうがいいとも考えているのです。


はたして、本当にこれらの制度がいいのか悪いのか……



さてさて、難しいものですねえ……










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Last updated  2008年07月14日 09時27分14秒
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