連休縦走(第2日、その1)『西鎌尾根を槍の肩へ』
目覚めはとてもよかった。でも、朝食をのんびりとりすぎ。天気良すぎ=気持ちよすぎ、双六池越しにみえる笠の雄大。そんなこんなで予定していた双六制覇は今回キャンセル。せっかくサブザック持ってきたけれど、槍で使うかな?双六小屋発は8時ちょうど。樅沢岳までの50分は軽いウォーミングアップで、ほぼオンタイムで到着。ここから5時間、私の見積もりでは7時間の稜線歩きが始まる。稜線上は長野側は常に強風にさらされての歩行、加えてアップダウンの多さが体力を吸い取る。時間的なことを考えると今日は終日行動食、途中で大休憩をとる余裕は私の場合まるでない。とにかく、終始まめに行動食と水分を補給する。長い長い稜線歩き、取り付きまではまだかと思いつつも、時折振り返ればいつでも見える『三俣蓮華岳』『鷲羽岳』『水晶岳』にみとれる。眼下には昨日立ち寄った鏡平小屋、視線を上げれば笠が岳、遠くに乗鞍岳。そして行く手に常に飛び込んでくる槍穂の峰峰、これから臨む稜線の延々、目指す槍の肩はまだまだ彼方に感じ、また、背中に背負ってる荷の重さに重ねて凹み感が発生、歩を鈍らせる。かなりクタクタ感を出しながらも何とか千丈乗越へ到着、ここが槍平からとの合流であり槍の肩への核心となる。めざすは、あの小屋、もうそこに見えているあの小屋。しかしこの時点では登るのに精一杯で、小屋と槍トップがあのような状況になっているなどと思うはずもなかった。エアリア上では千丈乗越から槍ヶ岳山荘まで1時間50分、余裕で16時を回る計算になる。が、16時台ならまだ明るい時間帯。目標を16時30分に定めて登っていった。登れば登るほど、巻かせたり、つづらに何度も歩かせたり、ストレスはピークに達し、脚もつる一歩手前のぎりぎり状態で16時43分、槍ヶ岳山荘になんとか到着、しかしそこでは新たな試練が・・・。