がらくた公国

　平和な街に、突如現れる黒い影！
　『黒い赤軍』のフビライ将軍が、黒タイツ兵軍団を引き連れ、再び僕らの街にやってきた！
　だが、その中に異様な怪人の姿が！！
　笑うフビライ将軍！
「前回は不覚を取ったが、今回は違うぞ。
　遂に完成した強化怪人に勝てるかな！？」
　そして、不気味に唸る謎の怪人！！

　奴は、奴は何者だ！？


　第３話『唸れ必殺、ナンセンバズーカ！　だが！？』

　逃げ惑う人々！
　襲い掛かる黒タイツ兵！
「待てぇぇぇーい！！」
　そして、駆けつけるナンセンジャーの５人！
「現れたなナンセンジャー！　今回は最初から着替えてきたか！」
「だ……黙れフビライ！　今日こそお前を倒してやる！」
　多少咬みながら、叫ぶレッド！！
「慌てるなナンセンジャー！　お前の相手はこいつだ！」
　フビライ将軍の合図と共に現れる全身灰色の怪人！
　そして、怪人が名乗る！
「俺様は、強化怪人軍団の先鋒、マシンガンタイツだ！！」
「……マシンガン……タイツぅ～！？」
　笑いを堪えるナンセンジャー！！！
　確かに、彼の姿は灰色の全身タイツ、頭頂部にはマシンガンが括り付けてある！
「いや、まんまだろっ！」
　だが、高らかに笑うフビライ将軍！
「何も知らない奴らめ！　いいか！　某５レンジャーの黒＋字軍が『仮面怪人』なら、『タイツ怪人』も大いに有りではないのか！？」
　思わず吹き出すナンセンジャー！！
「いや、何もタイツは無いだろ！？」
「しかも、よりによって全身かよ！！」
「今後の怪人もそんなノリが続くのか！！」
「どう考えても予算不足だ！！」
　笑いが止まらないナンセンジャー！！
　そして、笑われて怒り狂うマシンガンタイツ！
「おのれ馬鹿にするな！　俺様達強化怪人は毎日の鍛錬による肉体改造により、常人を遥かに凌ぐ戦闘力を手に入れたのだ！」
　そして、フビライ将軍がこう続ける！
「そう！　我々黒き赤軍の強化怪人に改造手術など不要！　日々世界征服の為に鍛錬を続け、人間の持っている潜在能力を引き出すこと

に成功したのだ！」
「いや、それ単なる筋トレだろっ！！」


　吼えるマシンガンタイツ！
「食らえナンセンジャー！！」
　唸る頭部のマシンガン！！
　逃げ惑うナンセンジャー！！
「いや、それ絶対筋トレの成果じゃねぇっ！！」
　マシンガンタイツのマシンガン乱射により、ピンチに陥るナンセンジャー！！
　その時、群青司令より通信が！！
『負けるなナンセンジャー！　お前たちにも必殺の武器がある！』
「必殺の武器ですか！？」
『そう、名づけて『ナンセンバズーカ』！』
「いや、そのまんまじゃないですか」
「それで、どうやって使うんですか？」
『慌てるなナンセンジャー。ナンセンバズーカは通常、基地からお前たちの元に自動的に電送される』
「じゃあ、呼べばいいんですね？」
『いや、今回は大道具の大沼さん（58）が特別に使用法を教えてくれると張り切ってな、今お前たちの元にバスーカと共に向かっているところだ』
「って、いつ届くんだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！」
　マシンガンを乱射しながら迫るマシンガンタイツ！


　逃げ惑うナンセンジャー！！
『そう言う訳で、バズーカが到着するまで、お前たち生き延びてくれ』
「そんな無責任な！！」
　容赦なく迫り来るマシンガンタイツ！！


「いやー！　マシンガン怖い！　タイツ怖い！　股間怖い！」
　逃げるピンク！
「ぬはははは！　怖かろう！」
　笑うマシンガンタイツ！！
　だが、その怒りのマシンガン乱射の前にどうする事も出来ず逃げ惑うナンセンジャー！！
「トドメだ！」
　迫るマシンガンタイツ！！
　次の瞬間！！
　突如現れる軽トラック！！
　派手に轢かれるマシンガンタイツ！！！
　そして、その軽トラックから降りる大道具の大沼　源蔵さん（58）！
　大沼さんは軽トラックから降り、荷台からバズーカを下ろし始める！
「ほらナンセンジャー、お前たちのバズーカだ！　これから撃ち方を教えるかんな！」
　大沼さんはレッドにバズーカを渡す！
　その重さによろめくレッド！
「って、マシンガンタイツ轢かれてるんですけど……」
「ええから、撃ってみ」
　５人でバズーカを持ち、構えるナンセンジャー。
「ナンセンバズー……」
「ああ、ダメダメそんな屁っ放り腰じゃあ」
　そう呟き、バズーカを取り上げる大沼さん。
　そして、延々と説明を始める大沼さん。

「いいか、これを撃つ為には腰をこうやって入れないとダメなんだ。腰をこう！　でないと、反動で後ろに倒れちまうかんな。そして、

こうやって腰で反動を受け止めながら、こうやって引き金を弾くんだ……」

　引き金を弾く大沼さん！
　激しく火を吹くナンセンバズーカ！！
　派手に爆発するマシンガンタイツ！！！


　口を噛むフビライ将軍！！
「おのれナンセンジャー！　次こそがお前の最後だ！」
　そう叫び、黒い赤軍は姿を消した！！

　その場に残るナンセンジャーと大沼さん。
「……さぁ、お前たちもやってみろ」
「って、敵、貴方が倒しちゃってるんですが……」　


　かくして、大沼さんの活躍により、マシンガンタイツは倒された！
　だが、彼らの更なる強化怪人はもそこまで来ている！　
　地球の平和は、君たちの手に掛かっている！
　頑張れ！　僕らの、ナンセンジャァーーーーーーッ！！（←かなりヤケクソ）



　……いや、今回ナンセンジャー何もしてねぇだろ！！