多分貴族ではないものの、新興勢力として社交界上層に食い込もうと苦労しているジェントリー階級の息子、ウィリアムと
美しいメイド、エマのお話です。
そう、身分違いな恋のお話です。(チャラリ~~~ン♪)
5巻まで買った後、6巻が「かあいそう~~」だと聞いて
ヘタレな私は、完結するまで待っていましたよ。
5巻では、ウィリアムの父、リチャードの若い頃のお話も出て来て
パーティに行っても誰も踊ってくれないとか
結婚しても、自然に生きて来たウィリアム母が、社交界にやたら気を使って疲れてしまったとか。
「やっぱり大変だよな~~」
というカンジを強くしていました。
だからこそ、父親もウィリアムを安泰に結婚させたいと思っていたわけです。
そして、キャンベル家という子爵様の令嬢エレノアとの婚約話しが進むのですが
エレノアの父親のキャンベル子爵という人がまた冷徹にして身分意識が高く
(んなら、断わればいいのにさ。)
なんと6巻では、やっと再会して思いを確かめ合った二人を引き離そうと
エマを誘拐させて、アメリカに追いやってしまうんですよね~(だから可愛そうだったのか)
それから、分厚い7巻では
アメリカまでエマを捜しに行ったウィリアムは覚悟をきめて
戦う事にしたわけですか。
ウィリアムは、婚約を解消し、
ウイリアム父も、とうとう社交界を敵に回すことを覚悟し
優しいウィリアム母や、エマの元の雇用主の開けた婦人達はエマを助けて
貴婦人のお勉強をさせる・・・
と、最後は美しいレディになったエマの姿で終わっていましたよ。(ほーっ)
・・・・でも、私は実は・・
「この二人・・・アメリカに行くしかないんじゃないか??」
などと思っていました。
エマがアメリカに行かされ、ウィリアムが追いかけたというのがもっと生かされるのかと。
じゃなかったら、「実はエマは○○(←偉いヒト)の娘だった」←少女マンガのお約束
とかね。
あのまんま、するっと終わってしまったので。
「あらそう?」という感想です。
広がりそうだったお話も、ささっと閉じてしまった雰囲気があります。
アメリカでウィリアムの帽子を拾った子のエピソードとか
エマの同僚の、無口な男(でもエマをひどく気にしていたよな)の話とか
ウィリアムの友人で、キャンベル子爵の情人(娼婦?)の恋人とか
もっと話を読みたかった気もします。
それに、エマとウィリアムがどうやって社交界に打って出るかというのも見たい気がしました。
突然出て来た、身分がやたら高いくせに、気の良さそうなウィリアムの友人とかが活躍してくれたら
面白かったでしょうに・・・
インド王子ハキムでも良いけど。
着地までがとっても急いでいたようなカンジがするのは私だけかしら???
次に、番外編が出るらしいので、そっちも楽しみに待っていたいと思います。