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桐まみれの日々 by さきさん

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2011年11月12日
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 10月で部活を卒業し、進路も決定した息子は、ちょっとでも家業の習得を、と、時間を見て丁稚奉公中である。

 他でもなく我が社は木工屋。手作業も少なくないが、やはり男子たるもの、木工機械を使えて何ぼである。

 木工機械と言えばまず「丸鋸」。我が社では最大で径355mmの丸鋸を使っている。衣装盆や、オリジナル製品の寸法を45度の角度をつけて正寸するトメ切り機もその一つである。

 午前中、彼にそのトメ切り機での作業を申し付けた。6mm厚×28mm幅×110mm長さの桐の板の長さ方向の四隅を45度切り落とす作業。非常に細かい作業で、鋸のすぐそこに手をやらなければならない。

 私は少しはなれた場所で彼の機械の音を聞きながら手作業をしていた。その内に自分の作業に夢中になり、ふと我に返ると息子の作業する機械の音がしない。目をやると彼がいない!不吉な予感。ひょっとして・・・・、と高鳴る鼓動を押さえつつ彼のいた場所へ近づいていく。足元を見る。赤い血がぽたぽたと落ちていたらどうしよう・・・・・・。

 幸いそれは無く、近くにあった材料を運ぶ台に腰掛けた息子。手には先日手に入れたスマートフォン。一心不乱に画面を操作中。

 私は手に持った材料で彼の後頭部に思い切り打撃を喰らわせた。


 このやろう~~~~っ!!!ふざけるんじゃないよ~!怒ってる(ヒューザー風)

 まぁ、怪我をしたのでなくて良かった。彼に指にはまだ結婚指輪もつけてもらわねばならないから、出来れば少なくともそれまでは無傷でいて欲しいものね~。ドンマイ~~





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最終更新日  2011年11月12日 12時57分17秒
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