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    子育てってみんなぶっつけ本番だから、いろんなことがあるよね。

    こんなはずじゃなかった…
               やめりゃあよかった…
                        何で私ばっかり…

    でも、始めちゃったらやめられない!

    どうせやるなら、肩の力を抜いて、自分らしくやっていきたいな。

    子どもがいなかったら考えもしなかったこと、
                     みんなで一緒に考えたいな。
2004年05月23日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
15日の日記に書いた、Kさんと、昨日話をした。
朝の読み聞かせが終わって、10時ごろKさんの家にお邪魔して、帰ったのは5時だった。

Kさんは「ゆうべもちょっとあって、出かける気になれなかったから、汚いうちだけどごめんね。」と、初めて見るすっぴんの顔は、疲れていた。

「まず、親業の事聞いていい?」
思いがけない質問で、びっくりした。
一通り説明するものの、Kさんの気持ちはそこにないような気がした。

私がKさんに声をかけた気持ちを、順番に正直に話した。

子どもが悪くても、せっせと学校に通うKさんを立派だと思っていたこと。

Kさんが自立支援施設に送られたB君のおかあさんに言ったことばを聞いて、感動した事。

この人なら、真剣に、正直に書いてくれると思ったこと。

原稿を頼みながら、食事をして話をしている時に、Kさんの子どもへの線の引き方に、「それはちがうんじゃないか」と思ったことがあったこと。

それを伝えたくて話したことが、Kさんに大きなショックを与えたことを後から感じたこと。

でも、それをちゃんと聞きたい、と言ってくれて、うれしかったし、ちゃんと答えたいと思ったこと。


高みに立って「親が悪い」と責めることしかしない人だらけの中で、Kさんに真剣に向き合ってもらったB君のお母さんの気持ちにふれたところで、Kさんはポロポロと泣き出し、それから5時まで、話しては泣き、話しては泣き・・・。Kさんは本当にたくさん話して、たくさん泣いた。

話はあっちこっちに飛びまくった。

でも、Kさんが息子のI君のことと同じくらい話したのは、自分の育った家庭のことだった。
優しいけれど精神的に弱く、お酒に浸るおとうさんと、しっかりもので強くて、でも子どもの気持ちを汲み取るというようなことができないおかあさんの間で、自分を抑え、しっかり長女をつとめ、弟さんがそううつ病になってからは弟も守り、必死に生きてきたKさんのことだった。

同居していたおじいちゃんのうんちの世話をするために、旅行先から呼び戻されて、そばでお茶を飲んでいる親戚を横目にふいた、おじいちゃんのウンチまみれのやせたお尻.

二人目の出産で里帰りした時、弟の言動に疲れ果て、自分の子どもまでおかしくなるような気がして、イライラして「病院に入りなよ」と言ったら、素直に「うん」と言った弟の悲しい目。

弱いけれど優しかった父親が亡くなった時、出先で聞いた訃報を夫に伝えようと電話したら、「どこで何してるんだ」とあびせられた心無いことば。


一つ一つのシーンを思い出し、話しては、Kさんは泣き続けた。

そして、それを聞きながら、おかちにもKさんにもわかったことは,「Kさんは自分がしてほしかった事、弟がしてほしかったことを、自分の息子達にしている」ということだった。
守ってあげること、信じてあげる事、聞いてあげる事、包んであげる事・・・。それを、Kさんは子どもの頃のように、自分の事はおいといて、子どものためにやってきた人だったんだ。

今までそうしてきたことが、間違いだったとは思わない。
Kさんにとっても、息子達にとっても、それが必要な時期はあり、それがあったから育ってきたものもきっとあるはず。
でも、今のI君は、おかあさんにかばってもらったり、叱ってもらったり、話を聞いてもらうために、いろんな問題を起こしているように見えてしまう。
I君への愛情の伝え方を、ここで変えられないだろうか。
問題を起こさないように、先生に目をつけられないように、息子の気持ちがわかってもらえるように、サポートするのではなくて、起こした問題の結果を息子がしっかりしょえるように、先生に信じてもらえなくて腐る気持ちから立ち直る事ができるように、自分の気持ちを説明することができるように、サポートをする。そういう形で愛情を伝えられないだろうか、と話した。

Kさんはしょぼしょぼの目で、「何かを変えていかなくちゃ生けないと思った。」と言った。
原稿はあまりに混乱して、とても今の時点で書けそうにない、というので、そんなものは全然気にしなくていい。と言ったら、でも、書いたら整理できるかもしれないと思うから、期限なしで書いてもいいか、と言うので、おかちはものすごくうれしかった。
この人に、何とか這い上がってほしいと思った。

「じゃあ、具体的にどうしたらいいんだろう。」
「それだよね。おかちにもはっきりわかんない。考えてみる。 でもまず、いろんな問題が起こったときに、理由を聞く前に理由に関わらずダメな一線をしっかり確認する。
”かけで負けたんだから、相手がかけるって言い出したんだから、持って来いよって言っただけ”という理屈に線を揺らしちゃダメ。 子供同士でお金のやりとりはダメ、の線を変えないこと。
その上で、いきさつや言い分はちゃんときいてやればいい。
だけど、聞き終わったらさわやかに”でも、だめだよね”と言ってやる。先生の叱り方や、罰の与え方が理不尽だったら、それは親と先生の関係で意見する。そのことで、息子のしたことの重みをへらしちゃだめだと思う。」

「むずかしいね。」
「うん、むずかしいよね。 覚悟がいるよね。I君きっと怒る
 よね。その時、ちゃんと愛してるんだ、見捨てたんじゃない、信じてないんじゃないっていうことを、伝えられるかが勝負だね。」

さすがに、5時を過ぎたので、失礼した。
でも、また話そうと思った。ずっと応援して行こうと思った。

帰ってきたら、息子の話。暴走族がらみのいわゆる「カンパ」が高・中にもまわってきているらしい、と生徒総会で先生が言ったとの事。息子は、「中学ではどうやらI君たちがやっているらしい、って先輩が言ってた。」と言う。
本当だろうか。また、Kさんは裏切られるのだろうか。
心配だ。





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最終更新日  2004年05月23日 23時16分26秒
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