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カテゴリ:山田詠美
昨日久々に大好きな山田詠美さんの「ベッドタイムアイズ」を読み返した。
これは詠美さんのデビュー作で、ドラックが出てきたり、黒人が出てくるので、 この話を根本的に理解できない人達には批判の対象になったけど、 詠美さんの書く話は根本的には、恋をしている時のいい意味での馬鹿っぽさ をピュアに描いている甘い甘いラブストーリーだと私は思う。 私は基本的にはブログにあらすじを書くのは嫌いなので、 本の内容はこちらをどうぞ。 ベッドタイムアイズに出てくるお酒 ジン-銘柄の指定は特にないけど、詠美作品には欠かせないお酒。 ●主人公のキムが、敬愛するアリア姉さんに、 新しい恋人の事を最初に告白するシーンでマリア姉さんが飲んでいたお酒 ストリップショーの女優であるマリア姉さんと クラブのシンガーであるキムが、 ストリップ小屋の近所と推測されるカフェで飲んでいたのだから、 多分スタンダードで安い銘柄だと思われます。 結構安くてスタンダードで、どこのBARにも置いてあるビーフィーターだったかも それとも一時期流行ったゴードン? 個人的に私が大好きなボンベイサファイヤ。 このジンはちょい高いので(これは特価ですが)、これという線はないな。 マリア姉さんが飲んでいたのはもっとジャンキーなジンだと思われまする ●主人公キムとその恋人スプーンも、さまざまなシーンでお酒を飲んでいます。 たくさんお酒を飲むシーンがあるのに、 二人がお酒を飲んでいる場所はたいていの場合、二人の暮らすキムの部屋。 この辺りが二人の親密度を表していると思います。 バーボンソーダあちこちに電話をかけ始めるスプーン。 退屈しているキムはキッチンでバーボンソーダを作ります。 高いお酒は飲まないであろうと推測するキムが飲んでいた銘柄は、 私の予想ではあの頃はやったIWハーパーじゃないかな? ちなみにIWハーパーのCMには詠美さんの仲良しである 久保田利伸が出演しています。 微妙にこだわる詠美さんの事だからこういう安酒のラインもありえるかも 酔って帰宅したスプーンが投げつけたのはホワイトラムの瓶。 ラムと言えば「マイヤーズ」ですが、ホワイトラムといえば バカルディーかなー…って、良く見たらやはり「バカルディー」だと 指定してあった でも詠美さんの小説のカラーからすると、 邪道だけど、香のよさでマリブという線も考えられる。 スプーンが飲んでいたのは銘柄が指定してある通りタンカレージン。 ちなみには文中には「タンカリージン」と書いてある。 47・3度の強いジンで、高校時代、私が可愛がってもらった 藤達也を気取ってたおにいちゃんもこれを飲んでいた事を思い出すなー キムとスプーンはシャンペングラスを灰皿代わりに使います。 二人で一度もシャンペンを飲んだ事はないのに… この方が似合いだと… そんな二人に私から、べただけど美味いこれを送りましょう。 クオーターサイズだから値段も手ごろ。 ビール感覚で飲みましょう。 苛立つキムが飲んだのはウイスキー。 さすがこの辺りの酒使いは詠美さんです。 多分キムとスプーンは二人でいる時には ジンかホワイトラムを飲んでいるはずなので、 苛立ったキムが飲んだのは、二人で飲むはずのそれではなく 安くて強いウイスキーなのでしょう。 私の推測ではスコッチ系ではなくバーボンだと思う。 そして最後にお酒では詠美作品の大事なスピリットで ある香水を… スプーンがつけていた香水はブルート。 まあ一応香水に関しては私はプロなので、 香を嗅いだ事はないですが、商品説明を読んで推測すると、 多分今の若者が嗅ぐと「オヤジ臭い」と言われるであろう香です。 あの当時は、こういう骨格のはっきりした香が主流で、 メンズの香はたいていラスティングノートが タバコのような香に変わっていきました。 黒人は自分の体臭とばっちり似合う香を選ぶのがうまいです。 日本人がつけるとじじ臭いだけのこのタイプの香は、 黒人がつけると甘美な香に変わるのが不思議です。 残念ながら楽天のお店では在庫切れのようですが… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月17日 10時20分55秒
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