お買い物の神様改め「酒と音楽と映画の神様」

先日相方が中国出張の際に
飛行機の中で織田裕二の「椿三十郎」を見たらしい。
結構面白かったというのだが、
私はどうも森田テイストが苦手なので、
織田裕二版を見ないまま、
BSから録画した本家「椿三十郎」を見た。


実は私には、黒澤映画は古いので台詞が聞き取りにくかったり、
当然だけど、黒澤映画の特色であるモノクロが、
正直言って見にくかったり…
でもカラーだと安っぽく見えるのが困った所だ…


しかし黒澤の凄い所は、
そんな細かい短所が気にならなくなるほど、
脚本がすごい！
さすがに森田バージョンでも脚本はそのままのようだ。
そりゃそうだろう。あの脚本を書き直す度胸があるなら
私は森田監督を見直しちゃうね。


キャラクター、台詞、シーン、どれをとっても非の打ち所がない。
あの時代に椿三十郎のあのキャラを書けるのは、
ものすごいセンスだと思う。


群像劇といえば三谷幸喜の得意とする所だけど、
黒澤とは決定的に違う所は、(比べちゃ失礼だが)
三谷さんの考えるキャラは小っちゃい…庶民的？
黒澤はヒーロー的な際立ったキャラクターの周りに、
愛すべき小っちゃい庶民(農民とか若者とか)をうまく溶け込ませるのが抜群に上手い。


私は上手い脚本の映画やテレビを見ると、
ずうずうしく、自分と比べて落ち込むのだが、
唯一落ち込まないのがワイルダーと黒澤だ。
他とは格が違うもんね。

この映画は何度か見たいと思うし、
一応機会があれば森田バージョンも見たいと思う。

森田版を見てないのでなんとでも言えるのだが、
個人的にはリメイクするならGTOのノリで反町とか、
江口洋介でも面白いんじゃないかと思った。



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一言感想
「100点以外にはないでしょう！」