「アトミック・ブロンド」(原題:Atomic Blonde)は、2017年公開のアメリカのノワール調スパイ・アクション映画です。アンソニー・ジョンストンとサム・ハートが2012年に発表したグラフィック・ノベル「The Coldest City」を原作に、デヴィッド・リーチ監督、シャーリーズ・セロン、ジェームズ・マカヴォイら出演で、東西冷戦末期のベルリンを舞台に二重スパイによって奪われた、世界情勢に大きな影響を与える極秘情報を奪還しようとするスパイたちの攻防を描いています。
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【スタッフ・キャスト】
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:カート・ジョンスタッド
原作:アンソニー・ジョンストン&サム・ハート「The Coldest City」
出演:シャーリーズ・セロン(ロレーン・ブロートン、英MI6の敏腕女性エージェント)
ジェームズ・マカヴォイ(デヴィッド・パーシヴァル、MI6ベルリン支部責任者)
ジョン・グッドマン(エメット・カーツフェルド、CIAのエージェント)
ティル・シュヴァイガー(時計屋、MI6の協力者)
エディ・マーサン(スパイグラス、シュタージから離反したスパイ)
ソフィア・ブテラ(デルフィーヌ・ラサール、仏DGSEの女性エージェント)
トビー・ジョーンズ(エリック・グレイ、英MI6、ロレーンの上司)
ローランド・ムーラー(アレクサンドル・ブレモヴィッチ、ロシア上位工作員)
ヨハネス・ヨハンソン(ユーリ・バクスティン、KGBの暗殺者)
ダニエル・バーンハード(KGBエージェント)
ジェームズ・フォークナー(C、英MI6の責任者)
ビル・スカルスガルド(メルケル、ロレーンの助手)
サム・ハーグレイブ(ジェームズ・ガスコイン、殺されたMI6のエージェント)
バルバラ・スコヴァ(検視官)
ほか
【あらすじ】
東西冷戦末期、ベルリンの壁崩壊が迫った1989年秋。潜伏中のスパイを殺害され、世界情勢に大きな影響を及ぼす極秘情報のリストを奪われたイギリス秘密情報部MI6は、凄腕の女性エージェント、ロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)に、極秘情報が記載されたリストの奪還すること、リスト紛失に関与した二重スパイのサッチェルを見つけ出すことを命じます。ベルリンに急行した彼女は、組織の命令でタッグを組むことになったベルリンに潜入中のMI6ベルリン支部責任者デヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と対立しながらも、驚くべきコンビネーションを発揮し、東側陣営の脅威に立ち向かっていきます。デルフィーヌ・ラサール(ソフィア・ブテラ)ら、リストを狙いベルリンに集結する世界各国のスパイと遭遇する彼女は、誰が味方で誰が敵なのかわからなくなる状況下、生き残りを賭けて戦います・・・。
【レビュー・解説】
東西冷戦末期、ベルリンの壁崩壊が迫る1989年秋のベルリンを舞台に、見えない敵と戦い続うMI6の敏腕女性エージェントをリアルにスタイリッシュに描いた、美人女優の枠を壊し続けるシャーリーズ・セロンの為のノアール調スパイ・アクション映画です。
シャーリーズ・セロンの為のスタイリッシュなノアール調スパイ・アクション
捻りの効いたプロット、1980年代のベルリンのテイストなど、見どころは処々ありますが、MI6の敏腕女性エージェントを演じるシャーリーズ・セロンのリアルでスタイリッシュなパフォーマンスの連続に、彼女の魅力が全開です。シャーリーズ・セロンの制作会社が実現まで5年間暖め、俳優・スタントマンの出身のデヴィッド・リーチ監督とそのスタッフたちがシャーリーズ・セロン為にじっくりと練り込んだアクションには非常に説得力があります。強いて難点を上げれば、あまりにシャーリーズ・セロンが際立ち過ぎてストーリー展開のインパクトが弱く、また孤軍奮闘のジェイムズ・マカヴォイが懸命に毒を吐いているものの、ジョン・グッドマン、エディ・マーサン、ソフィア・ブテラ、トビー・ジョーンズといった錚々たるキャストがちょっともったいない感じです(シャーリーズ・セロンの弱点なのか、若い男性であるビル・スカルスガルドが唯一、光を放っているように見えるのは気のせいかも)。
「スターが映画を引っ張る時代は終わった」と言われて久しいのですが、本作は間違いなくシャーリズ・セロンが引っ張る映画で、彼女が演じるローレン・ブロートンも非常に魅力なキャラクターです。特定のキャラクターに長く縛られることは嫌いそうなシャーリズ・セロンですが、思わず「アトミック・ブロンド」のシリーズ化を期待したくなります(ストリーミング系のサービスで続編を検討中らしいが、詳細未定)。
美人女優の枠を壊し続けるシャーリーズ・セロン
シャーリーズ・セロンはかつて「イーオン・フラックス」(2005年)ではしなやかな肉体を駆使するイーオンを演じ、最近では「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年)のフュリオサ、「ワイルド・スピード ICE BREAK」(2017年)のサイファーと、強靭な女性を演じています。もともとバレエ・ダンサーを目指したこともあり、身体能力も決して低くないのですが、彼女はもちろんアクション専門のアクション女優でありません。むしろ、モデル出身でスタイルも良い彼女は、黙っているだけで絵になるような、美人でセクシーなブロンドの役が当初は多かったのです。「サイダーハウス・ルール」(1999年)や「トリコロールに燃えて」(2004年)の彼女に、私も多少の違和感を感じながら美しさを追い求めていた記憶があります。
「サイダーハウス・ルール」(1999年)のシャーリーズ・セロン
そんな彼女ですが、「モンスター」(2003年)で14キロも体重を増やし、眉毛をすかり抜くなど、美人の形無しの風体で実在の連続殺人犯を体当たりで演技、見事、アカデミー賞主演女優賞を受賞し、「美人女優」の枠を壊して名実ともに演技派女優へと転身しました。最近作の「タリーと私の秘密の時間」(2018年)でも約23キロも増量するなど、彼女はその後もオスカー女優の座にあぐらをかくことなく、「美人女優」の枠を壊し続けています。これは何よりも、中身のない美人役への反発、女優としての存在感へのこだわり、強く惹かれる役に徹底的に取り組むという、彼女のプロ意識の反映です。
人間的に魅力のあるいい役柄は、それにふさわしい体格や外見の人に与えられる。それが真実なのよ。長身のドレスを着た超美人のモデルが演じられる役がどれくらいあると思う?私も経験してきたけど、中身のある面白い役柄があると、綺麗な人々から先に帰されるの。
もともと「こういうタイプの役がやりたい」と思って出演作を探すタイプではないの。普段から脚本は読むようにしていて、その中からアイデアを探すことはある。驚かされるようなものに惹かれることもあるし、開発中の企画がある方向に進んでいるのを知ったとき、役者としてこの作品には出演したいと強く思ったり。ただ私は子供が2人いるシングルマザーで、撮影中は子供たちと離れる必要がある。だから、私が出演するのは心から携わりたいと感じた作品だけね。(シャーリーズ・セロン)
https://www.gq-magazine.co.uk/article/charlize-theron-interview-british-gq-ageism-sex-appeal-south-africa
https://natalie.mu/eiga/pp/atomicblonde
中性的な厳しさ、強靭さ、強面さ
肉体改造により「美人女優」であることを真っ向から否定した「モンスター」が彼女の大きな転機だったとすれば、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」や本作で彼女が見せるアクションは「美人女優」そのものに矛先を向けるのではなく彼女によりマッチした行く先を示すような、一段高い領域に達しているように感じています(因みに本作の原題の「Atomic Blond」は、「エネルギッシュなとびきりの金髪美人」という意味)。
南アフリカ生まれの彼女は幼い頃から、アルコール依存症の父親による家庭内暴力に悩まされていました。彼女は15歳の頃、晩に酔って帰ってきた父親に暴力を振るわれ、娘の命の危険を感じた母親が父親を射殺してしまうという悲惨な事件を経験しています。かつて彼女に美しさ追い求めながらも違和感じたり、女性的な美しさよりも中性的な厳しさ、強靭さ、強面さといったものを彼女に感じるようになったのは、そうした彼女の過酷な経験が彼女の目指す方向性と無縁とは思えないからです。
スパイ映画のご多分に漏れず、本作で彼女の演じるロレーン・ブロートンのバック・グラウンドは明らかにされませんが、シャーリーズ・セロンのこうした中性的な厳しさ、強靭さ、強面さがイギリス秘密情報部MI6の凄腕の女性エージェントという役にベストマッチしています。
リアルなスタントに練り込まれた人物像
- アクションを演じる美人女優は決して少なくなく、彼女と同世代以降でも、
- 「バイオハザード」シリーズ(2002年〜2016年)等のミラ・ジョボヴィッチ
- 「トゥームレイダー」シリーズ(2001年〜2003年)等のアンジェリーナ・ジョリー
- 「ワイルドスピード」シリーズ(2001年〜)等のミシェル・ロドリゲス
- 「アバター」(2009年)、「コロンビアーナ」(2011年)等のゾーイ・サルダナ
- 「エージェント・マロリー」(2012年)、「デッドプール」(2016年)等のジーナ・カラーノ
- 「アベンジャーズ」シリーズ(2012年〜2019年)等の スカーレット・ヨハンソン
- 「ワンダーウーマン」(2017年〜)等のガル・ガドット
といった実力派のスターが目白押しです。それなりの個性を発揮しなければ、いくら美人女優でも埋もれてしまいますが、本作では、
- スタントウーマンの起用やCGによる合成を最小限にし、シャーリーズ・セロン自身がより多くのスタントをこなすことにより、リアリティを高める(動画クリップ(YouTube)の項参照)
- 俳優・スタントマン出身のデヴィッド・リーチ監督とそのスタッフたちが、非力で一撃で相手を倒すのが難しい女性の為のスタントを徹底的に練り上げ、攻撃の繰り返しや連続技で相手に打撃を与えることでリアリティを高め、香港映画のように見ごたえがある連続的なスタントを振り付ける
- 俳優・スタントマン出身のデヴィッド・リーチ監督が、登場人物のバックグラウンドを明らかにしないスパイ映画の中で一連のスタントから人物像を描き出す
うまく作られた2、3分のアクション・シーンは、10分間の説明よりも登場人物をよく語ることができる。スパイとしての彼女の生き残る意思、知性、タフさ、卓越した技量、そして人間性が見えてくる。(デヴィッド・リーチ監督)
https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/atomic-blonde-director-interview-david-leitch-david-bowie-hints-twists-at-end-1025230
- 傷つき、血を流し、顔に青あざを作ったシャーリーズ・セロンが登場するなど、MI6の凄腕女性エージェントと言えどもスーパー・ウーマンではない、殴られれば倒れるし、血も流すし、青あざもできるという、リアルで人間的な描写をする。
私はリアリティを見たい。誰かが攻撃されたら傷つくのが見たい。痛みとパンチを感じたい。(シャーリーズ・セロン)
https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/atomic-blonde-director-interview-david-leitch-david-bowie-hints-twists-at-end-1025230
ことにより、個性的でインパクトのある、人々の記憶に残るポジションを取ることに成功しています。
殴られれば倒れ、血を流し、青あざもできる、超人ではない、リアルで人間的な描写
因みに、本作の中盤から終盤にかけて、階段など建物の内部を舞台にホイップ・パンを使って数多くのカットをつなぎ合わせた、数分間の長回し風のアクション・シーンがあります。ホイップ・パンというのは、カメラを勢いよく振って画面を流すテクニックで、必要に応じてちょっとしたCGを加えることにより、異なるカット間を連続しているように見せることができます。この方法の最大のメリットは、長回し風の臨場感を演出しながら、傷や血などのメイクをカットごとにどんどん濃くしていけることです。主人公ロレーン・ブロートンの性格、人間性をも印象づけ、「映画史に残る」とまで評されたこのシーンは、実は原作にはなく、映画表現の付加価値を強く感じさせるシーンでもあります。
スタントウーマンが階段を転げ落ちる
数多くのスタントをシャーリーズ・セロン自身が演じているが、階段を転げ落ちるカットはさすがにスタントウーマンが演じている。このカットでは顔が映らない。
激しくカメラを横に振るホイップ・パン
階段を転げ落ちるスタントウーマンを追って、カメラが激しく横に振られる。被写体がフレームからはみ出すほど距離が近く、何が映っているのかわかりにくい。
シャーリーズ・セロン本人と入れ替わる
コマ送りで見るとフレームが不連続で、スタントウーマンがシャーリーズ・セロン本人と入れ替わったことがわかるが、動きが激しく、被写体がフレームからはみ出すほど距離が近い為、通常の再生速度では気づかない。
壁に打ち付けられ、顔が映る
壁に打ち付けられたシャーリーズ・セロンの顔が映り、階段を転げ落ちるスタントも彼女が演じていたように見える。
余談:スパイのあり方を変えた冷戦の終結
本作は通常のスパイ・アクションとは異なり、虚無的、悲観的、退廃的なノワール色の濃いスパイ・アクションとなっています。これには、舞台となった時代背景が大きく影響しています。
東西のスパイ活動は長い間、米ソの冷戦構造を背景に発展してきましたが、1989年11月のベルリンの壁崩壊、そして12月の米ソ首脳による冷戦終結宣言で、それまでのスパイ活動が大きく変わることになりました。米ソの冷戦構造を背景にしていた映画「007」シリーズは、以降、仮想敵がロシアン・マフィアや北朝鮮などに変わり、元イギリス諜報部員ジョン・ル・カレのスパイ小説を原作にした米ソ冷戦が背景の映画「寒い国から帰ったスパイ」(1965年)、「裏切りのサーカス」(2011年)なども、「ナイロビの蜂」(2005年)、「誰よりも狙われた男」(2014年)など、多国籍企業の暴走とそれを助ける諜報機関や、対テロ諜報戦を扱う作品へと変化していきました。
1989年のベルリンという本作の舞台は、冷戦構造の崩壊、ベルリンの壁の崩壊という大きな変化の中で、その後、自分たちがどうなるかもわからないままに時代の波にさらされる不安定なスパイたちを、虚無的、悲観的、退廃的なノワールのトーンで描いているわけです。また、当時のベルリンのアンダー・グラウンドではパンクシーンが盛り上がりをみせていましたが、本作ではそんな80年代の音楽を活かしながら、時代の変化がもたらす不安定さを描き出しています。
シャーリーズ・セロン(ロレーン・ブロートン、MI6の敏腕女性エージェント)
シャーリーズ・セロン(1975年〜)は、南アフリカ共和国出身の女優。177センチの長身で、バレーダンサー、モデルの経験あり。父親がフランス系、母親がドイツ系。幼い頃からアルコール依存症の父親による家庭内暴力に悩まされ、15歳の頃、晩に酔った父親に暴力を振るわれ、娘の命の危険を感じた母親が父親を射殺するという不幸な事件に巻き込まれる。母親の正当防衛が認められたが、家庭内暴力や依存症の社会問題を共有する為に、この事実を隠すことなく公表している。「すべてをあなたに」(1996年)、「モンスター」(2003年)、「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」(2004年)、「スタンドアップ」(2005年)、「ヤング≒アダルト」(2011年)、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年)、「タリーと私の秘密の時間」(2018年)、「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」(2019年)などに出演、「モンスター」でアカデミー主演女優賞を受賞、「スタンドアップ」で同賞にノミネートされている。
ジェームズ・マカヴォイ(デヴィッド・パーシヴァル、MI6ベルリン支部責任者)
ジェームズ・マカヴォイ(1979年〜)は、グラスゴー出身のスコットランドの俳優。7歳の時に両親が離婚し、母方の祖父母のもとで育つ。 カトリック系の学校を卒業後、ロイヤル・スコティッシュ・アカデミーで演技を学び、1995年に映画デビュー。20歳の時にロンドンに移り、主にイギリス国内のテレビや舞台で活躍する。「ナルニア国物語/第1章: ライオンと魔女」(2010年)で国際的に知られるようになり、「Starter for 10」(2005年)、「ラストキング・オブ・スコットランド」(2006年)、「つぐない」(2007年)、「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011年)、「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014年)などに出演している。
ジョン・グッドマン(エメット・カーツフェルド、CIAのエージェント)
ジョン・グッドマン(1952年〜)はミズーリ出身のアメリカの俳優。オフ・ブロードウェイの舞台に立った後、テレビにも出演するようになり、1983年に映画デビューする。「赤ちゃん泥棒」(1987年)、「バートン・フィンク」(1991年)、「ビッグリボウスキー」(1998年)と、コーエン兄弟監督作品で名を知られるようになる。「アーティスト」(2011年)、「アルゴ」(2012年)、「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2013年)、「10 クローバーフィールド・レーン」(2016年)、「パトリオット・デイ」(2016年)などに出演している。また、「ラマになった王様」(2000年)、「モンスターズ・インク」(2001年)、「プリンセスと魔法のキス」(2009年)、「パラノーマン ブライス・ホローの謎」(2012年)、「モンスターズ・ユニバーシティ」(2012年)など、アニメ作品への声の出演も少なくない。
エディ・マーサン(スパイグラス、シュタージから離反したスパイ)
エディ・マーサン(1968年〜)は、ロンドン出身のイギリスの俳優。父はトラックの運転手、母親は教師の助手という労働者の家庭に生まれる。舞台で活動を始め、1992年にテレビに初出演、マイク・リー監督の映画「ハッピー・ゴー・ラッキー」(2008年)の好演で、世界的に知られるようになる。「21グラム」(2003年)、「ヴェラ・ドレイク」(2004年)、「僕と彼女とオーソン・ウェルズ」(2008年)、「アリス・クリードの失踪」(2009年)、「思秋期」(2011年)、「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」(2013年)、「僕と世界の方程式」(2014年)、「人生はシネマティック!」(2016年)、「デッドプール2」(2018年)などに出演している。
ソフィア・ブテラ(デルフィーヌ・ラサール、DGSEのエージェント)
ソフィア・ブテラ(1982年〜)は、アルジェリア出身のフランスのダンサー、モデル、女優。5歳からクラシックバレエを習いはじめ、10歳でフランスに移住、新体操のフランス代表チームに所属していた。非常に身体能力の高いダンサーで、マドンナなどの数多くのミュージックビデオ、ワールドツァー、CM、ナイキのキャンペーンなどに出演している。映画「キングスマン」(2015年)で非常に高い身体能力を生かしたパフォーマンスを披露、世界の注目の浴びる。「スター・トレック BEYOND」(2016年)などに出演している。本作では、高い身体能力を抑えているが、同じく高い身体能力を持ち「エクス・マキナ」(2015年)、「ハートビート」(2016年)などで注目を集めた日系イギリス人女優のソノヤ・ミズノ同様、ダンスやアクション以外でどれだけ説得力のあるパフォーマンスを見せられるかが、今後のさらなる活躍の鍵になりそうだ。
トビー・ジョーンズ(エリック・グレイ、ロレーンの上司)
トビー・ジョーンズ(1967年〜)は、オックスフォード出身のイギリスの俳優。身長163cmと小柄の性格俳優。マンチェスター大学で演劇を学び、卒業後に「オルランド」(1992年)で映画デビュー、「ネイキッド」(1983年)、「エバー・アフター」(1998年)、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002年)、「ネバーランド」(2004年)、「フロスト×ニクソン」(2008年)、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(2011年)、「裏切りのサーカス」(2011年)、「マリリン 7日間の恋」(2011年)、「 ハンガー・ゲーム」(2012年)、「バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所」(2012年)、「ハンガー・ゲーム2」(2013年)、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014年)、 「五日物語 -3つの王国と3人の女-」(2015年)などに出演している。舞台でもローレンス・オリヴィエ賞を受賞、ブロードウェイではトニー賞にノミネートされている。「裏切りのサーカス」では、本作同様、器不足のMI6のリーダー格のエージェントを演じている。
ビル・スカルスガルド(メルケル、ロレーンの助手)
ビル・スカルスガルド(1990年〜 )は、ストックホルム出身のスウェーデンの俳優。2000年に子役で長編映画デビュー。高校を卒業後、本格的に俳優活動を開始、主演映画「シンプル・シモン」(2010年)が、第83回アカデミー賞外国語映画賞のスウェーデン代表に選出される。「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」(2017年)、「デッドプール2」(2018年)、「ヴィランズ」(2019年)などに出演している。
【サウンドトラック】
「アトミック・ブロンド」のサウンドトラックCD
1.Cat People (Putting Out the Fire) by David Bowie
2.Major Tom (Vollig Losgelost) by Peter Schilling
3.Blue Monday by Health
4.C*Cks*Cker by Tyler Bates
5.99 Luftballons by Nena
6.Father Figure by George Michael
7.Der Commissar by After the Fire
8.Cities in Dust by Siouxsie and the Banshees | 9.The Politics of Dancing by Re-Flex
10.Stigmat by Marilyn Manson,Tyler Bates
11.Demonstration by Tyler Bates
12.I Ran (So Far Away) by A Flock of Seagulls
13.99 Luftballons by Kaleida
14.Voices Carry by Til Tuesday
15.London Calling by The Clash
16.Finding the Uhf Device by Tyler Bates |
【動画クリップ(YouTube)】
【撮影地(グーグルマップ)】
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【関連作品】
「アトミック・ブロンド」の原作本(楽天市場)
アンソニー・ジョンストン&サム・ハート著「The Coldest City」
デヴィッド・リーチ監督xエディ・マーサンxビル・スカルスガルドのコラボ作品
「デッドプール2」(2018年)
デヴィッド・リーチ監督作品のDVD(楽天市場)
「ジョン・ウィック」(2014年):共同監督・製作
「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」(2019年):監督
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「すべてをあなたに」(1996年)
「モンスター」(2003年)
「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」(2004年)
「スタンドアップ」(2005年)
「ヤング≒アダルト」(2011年)
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年)
「タリーと私の秘密の時間」(2018年)
「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」(2019年)
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「Starter for 10」(2005年)輸入盤、日本語なし
「ラストキング・オブ・スコットランド」(2006年)
「つぐない」(2007年)
「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011年)
「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014年)
ジョン・グッドマン出演作品のDVD(楽天市場)
「赤ちゃん泥棒」(1987年)
「バートン・フィンク」(1991年)
「ビッグ・リボウスキ」(1998年)
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「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2013年)
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「ヴェラ・ドレイク」(2004年)
「ハッピー・ゴー・ラッキー」(2008年)
「僕と彼女とオーソン・ウェルズ」(2008年)
「アリス・クリードの失踪」(2009年)
「思秋期」(2011年)
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