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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
さくらの息子 満男の担任の先生にのぼせた寅さん。じつは彼女の母親は寅次郎の幼なじみで、今は未亡人、病気がちの身と知った寅さんの想いはつのるばかりだ。母と娘のダブルマドンナ登場。 18作目となる今回は、ダブルマドンナを迎えておくる、涙々の物語。 母娘役を京マチ子と檀ふみが演じます。 半年ぶりに柴又へ帰ってきた寅次郎は偶然、満夫の家庭訪問に遭遇。 美人の先生にのぼせ上がり、満男の話より自分の話に花を咲かせる寅次郎に、とらや一家は怒り心頭です。 勢い余ってさくらはこう怒鳴ります。 「あの先生はね、お兄ちゃんが結婚していれば娘ほどの歳なのよ。そのお母さまだっていうんなら文句は言わない!」 そして後日、散歩がてらに先生は、病院から退院したばかりの体の弱い母を伴って‘とらや’を訪れるのです! 美人で陽気な母の綾は、その明るさから想像がつかないくらいに、病弱で幸薄い女性。 ドラマが展開するにつれ、幸せそうな母娘の苦悩が見え隠れします。 綾とは幼馴染と知って打ち解ける寅次郎は、そんな所に気付かないまま、いつものように皆を笑わせ綾の屋敷に通いつめ、想いを募らせていくのです。 その命が残り短いことを知る由もないまま... 不幸な政略結婚をし、夫に先立たれた後、長く病気を患い寝たきりだった綾は、世間知らずで幸福もしりません。 そんな彼女が、死ぬ前に初めて愛した男性が寅次郎…泣けてきます。 すでに人手に渡った屋敷を、母が存命のうちは―と守りながら、気丈に笑顔で暮らす娘にも涙。 ふたりのいじらしさに完全にセンチメンタルになる今作、こちらもすごく良く出来た作品です。 旅先での旅芸人一座との再会と別れ、ひとり新潟で暮らし始めた娘とのラストの再会。 これぞ寅さんの醍醐味ですね~ 人と人は、出会っては別れ、別れては新しく出会っていく、そういう摂理を胸がきゅっとなるくらいに感じさせてくれます。 幸せになったり不幸になったり、寅さんは失恋してばかりだけど、こんなあったかい気持になれる映画は、本当に珍しいですよね。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 製作 名島徹 原作・監督 山田洋次 脚本 朝間義隆 、山田洋次 撮影 高羽哲夫 音楽 山本直純 出演 京マチ子 渥美清 倍賞千恵子 檀ふみ 吉田義夫 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.29 23:10:58
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