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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:日本映画
大物タレントとして多忙でリッチな毎日を送るビートたけし。一方、そんなたけしにそっくりな売れない役者・北野は、オーディションに落ちてばかりで、しがないコンビニの店員をしている。ある日、北野は偶然にもビートたけしと出会うが、やがて、これが引き金となり、ビートたけしが演じる不思議な映画の世界へと迷い込んでいくのだった・・・。 北野作品は、ほとんど観ていませんが、「座頭市」が好きでした。 最近になって海外でも注目されているたけし監督、じつはずっと昔から監督業をしていたんですよね~ 初期のものも観てみたいと、今回思いました。 大物ビートたけし、そのそっくりさん‘北野’、映画出演する‘役者たけし’・・・沢山のビートたけしが動いている、たけしのたけしによるたけし映画です。 なにげにピカソを思い浮かべました。 ここに目をつける?ここに鼻?~という、驚きの切り取り具合と貼り付け方。イメージするはピカソの絵。 凡人にはわかりにくいのかもしれない、でもなんか凄そう。 そんな曖昧な感想なのでした。突拍子がなくて、それでいて存在感があって。 時間軸を入れ替えたり、脚本の妙で魅せる作品が近頃多いけど、その類とはまた違った貼り付け方をしている面白みがありました。 内容はこれといってなく、ビートたけしにそっくりなコンビニ店員・北野が、映画の幻影に呑まれていく不思議なストーリー。 幻想的で奇妙で、暴力的なところはらしい感じがします。 内容と同じくらい映像を楽しみつつ、たけしワールドに迷い込める珍作。 北野ブルーというのだっけ、色へのこだわりはびしびし感じられます。 顔の広さが表れている豪華な出演陣にも注目ですね。 「座頭市」のときまだ小さかった早乙女太一や、常連の岸本加世子もいる、「座頭市」で取り入れたタップがまた入ってる――そんな他の作品との繋がり、気づくと嬉しいものです。 監督・脚本 北野武 撮影 柳島克己 出演 ビートたけし 、京野ことみ 、岸本加世子 、大杉漣 寺島進 、渡辺哲 、美輪明宏 (カラー/107分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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