|
テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
『映画行脚』で、淀川さんに引けをとらないほど、沢山の映画をご覧になっていると知った、池波正太郎さんのエッセイ。 映画だけについて語ったエッセイを探して、なくて、見つけたのがこちら。 衣食住・散歩・映画・仕事・家族・旅・母―――そういった日常のテーマを綴っています。 大人のユーモアと懐の深さ。 狐狸庵先生こと遠藤周作氏と似た匂いを感じました。 テーマは多くても、強く心に残ってくるのは死生観。 いつ死んでもいい生き方をする。誰もが思っていても、忘れがちな大事なことを、有言実行してらっしゃるのがよくわかります。 戦争を経験した世代は皆そうだろう、というけれど、母に対して、家人に対して、いつ死んでくれても大丈夫、やれるだけのことはしてやった、そう言える人は多くはいないでしょう。 自分もちょっと、意識してやってみよう、と思わせてくれました。 一週間の中に、必ず映画館へ足を運ぶ、息抜きの時がある。 羨ましい映画の観かたをされているなと、思います。 生活に占める映画の存在が、確固たる位置を占めていて、何物も譲らないというのが、すばらしい。 今度は本職の小説のほうを、いつか手に取り、読みたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|